JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-6
発生年月日 2012年12月03日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船第二十一三晃丸押船第二十八河津丸クレーン台船第十河市号衝突
発生場所 宮城県仙台塩釜港塩釜第3区 宮城県七ヶ浜町所在の地蔵島灯台から真方位102°960m付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船:引船・押船:非自航船
総トン数 200~500t未満:5~20t未満:500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年06月28日
概要  A船は、船長Aほか3人が乗り組み、平成24年12月3日05時40分ごろ仙台塩釜港の塩釜第4区を抜錨し、同港の航路に入り、約6.5~7ノット(kn)の対地速力で手動操舵によって西北西進した。
 船長Aは、06時00分ごろ塩釜信号所(以下「信号所」という。)から東航船の出港が遅れている旨の連絡を聞き、塩釜第2号灯浮標南方を通過したのち、針路を約277°(真方位、以下同じ。)として速力を約3~4knに減じて航行していたところ、霧によって視程が約50mの視界制限状態となったので、一等航海士をレーダーの見張りに、機関長及び二等航海士を見張りにそれぞれ就けた。
 船長Aは、レーダーで東進するB船の映像を船首方約2海里(M)に認め、B船が船首方の塩釜第3号灯浮標北方を通過したのち、同灯標を通過しようと思い、主機の停止及び微速力前進を繰り返し、バウスラスターを使い、針路を保持して航路の右側を航行した。
 船長Aは、航路の右側を航行していたB船のレーダー映像が、左舷船首方約0.2Mに接近した所において、右方に変化したので、B船が航路外に向かうと思い、右舷対右舷で通過できるように左転の合図として汽笛による短音2回を発し、左に舵を取って微速力前進をかけた。
 船長Aは、B船のレーダー映像が、船首方約0.1Mに接近したとき、左方に変化して衝突の危険を感じ、バウスラスターを右一杯とし、機関を全速力後進にかけたが、06時20分ごろA船の左舷船首部とC船の左舷中央部とが衝突した。
 B船は、船長Bほか4人が乗り組み、C船の船尾凹部に船首部を結合して押船列(以下「B船押船列」という。)とし、塩釜第2区の東宮地区の東宮ふ頭で消波ブロック約350tを積み、05時50分ごろ離岸して航行を開始した。
船長Bは、出港前、信号所から西航船があること、及び出港を早めることの連絡を聞き、出港準備を行い、出港配置とし、甲板員3人をC船の船首に、甲板員1人を操舵室にそれぞれ就かせた。
 B船は、06時00分ごろ航路に入り、約3.5~4knの速力で手動操舵によって東進し、船長Bが、06時10分ごろ、信号所から航路内では霧で視界が悪く、注意して航行する必要がある旨の連絡を受けた。
 船長Bは、塩釜第5号灯浮標北方を通過したとき、霧によって視程が約50mの視界制限状態となり、0.75Mレンジとしたレーダーにより、塩釜第3号灯浮標を船首目標として航路の右側を航行し、船首方約0.7MにA船の映像を認めた。
 B船は、船首方の塩釜第3号灯浮標に接近し、船長Bが、船首の見張り員から同灯浮標を視認できない旨の報告を聞き、肉眼で同灯浮標を確認しようと思い、船首死角の範囲を見ることができるように舵を左約10°に取った。
 船長Bは、塩釜第3号灯浮標を右舷船尾方に視認したとき、舵を左約10°に取った状態であり、B船が航路を斜めに航行していることに気付き、急いで右に舵を取ったところ、A船からの短音2回を聞き、応答として短音1回を吹鳴したが、06時20分ごろB船押船列とA船とが衝突した。
原因  本事故は、霧によって視界制限状態となった仙台塩釜港の航路において、A船が西進中、B船が東進中、船長Bが、船首方の塩釜第3号灯浮標に接近したとき、肉眼で同灯浮標を確認しようと思い、船首死角の範囲を見ることができるように左舵約10°を取って航路の左方(北側)に向けて航行したため、航路の右側(北側)を航行していたA船と接近し、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。