JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-6
発生年月日 2012年02月22日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船海宝丸転覆
発生場所 山形県酒田市酒田港西北西方沖 酒田市所在の酒田灯台から真方位286°8.2海里(M)付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年06月28日
概要  本船は、船長ほか甲板員2人が乗り組み、船首約0.6m、船尾約2.0mの喫水で酒田港を出港し、平成24年2月22日06時00分ごろ、酒田港西北西方約8M沖に至り、底びき網漁を始めた。
 船長は、えい網を2回行って漁獲物を3番魚倉に約280kgを入れたほか、操舵室横の左右舷の通路及び船尾甲板に漁獲物を左右舷同じ高さにしてばら積みした。
 船長は、3回目のえい網を終えて揚網を始め、船尾甲板の両舷リールを操作して引き綱を巻き、風が強まり波が立ってきた中、船首を北方に向けて機関を中立にし、右舷方から東寄りの風と波を受けながら袖網を揚げてリールの下付近に置いた。
 船長は、船尾中央のブームを使って左舷側の袋網を海面から吊り上げていたところ、船体が左舷に少し傾いたため、危険を感じたものの、袋網が左舷船尾甲板に乗ってしまい、ほぼ同時に右舷船尾甲板に積んでいた漁獲物が全て左舷側に流れて本船が左舷側に傾斜した。
 船長は、左舷船尾放水口から浸水し、続いてブルワークを越えて海水が船内に入り込むのを見たが、機関を操作する暇もなく、本船は、海水が滞留して傾斜が増加し、16時40分ごろ、酒田港西北西方沖において、左舷側に転覆した。
 船長及びブームから離れて右舷船尾甲板にいた甲板員2人は、海に投げ出されたが、ビルジキールなどの突起物をつかんで船底にはい上がり、救助を待った。
 僚船は、本船が18時30分になっても酒田港に帰港しないので捜索に向かい、また、船長の所属漁業協同組合が海上保安部に通報して巡視船が出動し、20時10分ごろ来援した僚船が、本船を発見して乗組員を救助し、酒田港に搬送した。
 本船は、荒天のために転覆した状態で漂流を続けたのち、29日07時00分ごろ船舶所有者が手配した引船により酒田港にえい航された。
原因  本事故は、本船が、酒田港西北西方沖において、右舷方から風及び波を受けて揚網中、ブームで吊り上げた網を左舷船尾甲板上に積んだ際、左舷に傾斜して右舷船尾甲板上にばら積みしていた漁獲物が全て左舷方に移動し、船内に浸水したため、傾斜が増加して転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。