JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-5
発生年月日 2011年09月18日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 旅客船兼自動車渡船フェリーニューこしき衝突(可動橋)
発生場所 鹿児島県薩摩川内市下甑島長浜港フェリー岸壁   薩摩川内市所在の甑長浜港東防波堤灯台から真方位251°520m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 旅客船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年05月31日
概要  本船は、船長ほか10人が乗り組み、旅客18人を乗せ、車両5台を積載し、機関及びプロペラ翼角を全速力前進として西進中、船長は、入港配置を発令して操舵に就き、船橋の機関操縦盤に機関員を、機関室に機関長及び一等機関士を、船首甲板に一等航海士及び甲板員2人を、船尾甲板に甲板長及び甲板員を、乗下船口に事務員2人をそれぞれ配置して長浜港へ接近した。
 船長は、通常、長浜港の東防波堤へ約0.25海里(M)に接近した頃に機関及びプロペラ翼角を半速力前進とし、減速後に船体の揺れを抑えるフィンスタビライザーの効果が減少してからフィンスタビライザーを格納することにしていたが、本事故当日はうねりが大きかったので、船体動揺による旅客の転倒や積載車両の移動を防止しようとし、フィンスタビライザーを使用した状態で東防波堤に接近した。
 船長は、東防波堤北東端を通過する頃、機関及びプロペラ翼角を半速力前進とし、フィンスタビライザーを格納しながら、左転して約400m先のフェリー岸壁に向首した際、操舵位置を操舵室左舷端に設置されている遠隔操縦盤に切り替え、機関員に指示して可変ピッチプロペラ及びバウスラスターの操縦機能を同遠隔操縦盤に切り替えさせ、その後、1人で操縦を行った。
 船長は、既に長浜港の港内に入っており、フェリー岸壁が近いので、直ちに左翼角前進5°、右翼角後進15°、右舵15°としたが、通常よりも速力が速いと感じたので、左翼角を後進15°とし、機関員に機関回転数を上げるように指示するとともに、右舷錨を投錨させたものの、平成23年9月18日14時36分ごろ本船船首部が可動橋岸壁側前端に衝突した。
 本船は、着岸後、旅客及び車両を乗下船させ、関係機関と協議した上で運航を続けた。
(付図1 AIS記録に基づく航行経路図、付表1 AIS記録(抜
粋) 参照)
原因  本事故は、本船が、長浜港フェリー岸壁に向けて入航中、うねりによる船体動揺を抑えようとフィンスタビライザーを東防波堤先端通過まで使用し、東防波堤先端を通過する頃に半速力前進としたため、前進行きあしを制御することができず、船首部が可動橋に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。