JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-5
発生年月日 2012年11月08日
事故等種類 衝突
事故等名 砂利運搬船第三日之出丸漁船長福丸漁船長福丸衝突(漁具)
発生場所 兵庫県姫路市上島南方沖 上島灯台から真方位175°3.1海里付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船:漁船:漁船
総トン数 200~500t未満:5t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年05月31日
概要  A船は、船長A及び機関長Aほか2人が乗り組み、平成24年11月8日09時00分ごろ、兵庫県東播磨港を出港後、船長Aが出港操船に続いて船橋当直に就き、3Mレンジとしたレーダー及びGPSプロッターを使用し、約195°(真方位、以下同じ。)の針路及び約9.0ノット(kn)の速力で自動操舵により鳴門海峡に向けて航行した。
 船長Aは、09時15分ごろ機関長Aが昇橋したので、見張りの補助に就け、上島の東方を通過したのち、周囲に接近しそうな他船はいないものと思い、09時40分ごろ機関長Aを単独で船橋当直に就かせて降橋し、食堂で朝食をとった。
 機関長Aは、操舵室の前面中央に立って見張りを行っていたところ、左舷船首5°0.5M付近にB船及び右舷船首10°0.5M付近にC船を視認し、反航中の両船の間隔が広く見え、両船の船首が互いに外側を向いていたので、B船及びC船がそれぞれ単独で操業しているものと思い、両船の間を通過することにした。
 機関長Aは、B船及びC船の見張りを行いながら航行していたところ、09時49分ごろ、食事を終えて操舵室に戻って来た船長Aが、B船及びC船の船型を見て2そうびきの漁船であることに気付き、船首方300m付近に黄色の浮きを視認したので、直ちに機関を後進として右舵を取ったものの、09時50分ごろ、上島灯台から175°3.1M付近において、A船とB船及びC船が引いていた漁網とが衝突した。
 B船(主船)は、船長Bが1人で乗り組み、C船(従船)は、船長Cが1人で乗り組み、運搬船と3隻で船団を組んで2そうびき漁(しらす漁)の操業を行うため、04時30分ごろ、姫路市坊勢漁港を出港し、播磨灘に向かった。
 B船及びC船は、08時00分ごろから2回目のえい網を始め、B船が漁網の右側の引き索を、C船が漁網の左側の引き索をそれぞれ引き、両船の間隔を約130~140mとして約1.5knの速力でえい網した。
 B船及びC船は、えい網しながら北進中、船長B及び船長Cが、09時40分ごろ、船首方1M付近に反航中のA船を視認したので、自動操舵から手動操舵に切り換え、A船の動向を注意深く見守っていた。
 船長B及び船長Cは、A船がB船及びC船の間に向けて航行を続けたので、A船との衝突を避けようとしてB船及びC船を右転し、B船及びC船がA船と左舷を対して通過することができたものの、C船側の袖網とA船とが衝突した。
 A船、B船及びC船は、漁具の損傷状況を確認したのち、A船が徳島県鳴門市亀浦漁港に向かい、B船及びC船が坊勢漁港に帰港した。
原因  本事故は、上島南方沖において、A船が南南西進中、B船及びC船が2そうびきによりえい網しながら北進中、船長Aが、接近しそうな他船はいないものと思い込み、六級海技士(航海)以上の海技資格を有していない機関長Aを単独で船橋当直に就かせ、また、機関長Aが、B船及びC船がそれぞれ単独で操業しているものと思い込み、両船の間に向けて航行したため、A船とB船及びC船の漁具とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。