JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-5
発生年月日 2012年10月08日
事故等種類 死傷等
事故等名 潜水艦そうりゅう乗組員死亡
発生場所 紀伊水道 和歌山県美浜町所在の紀伊日ノ御埼灯台から真方位218°12.2海里(M)付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 公用船
総トン数 1600~3000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年05月31日
概要  本艦は、艦長、水雷長、潜航長及び水測員Aほか66人が乗り組み、機器等の作動確認を行う航海のために平成24年10月8日06時47分和歌山県由良港を出港した。
 水測員Aは、出港時に配置に就いていた前部上甲板での作業を終え、作業指揮に当たっていた水雷長の指示に従って前部ハッチから艦内に戻り、すぐに潜航準備の号令があったので、他の水測員(以下「水測員B」という。)と共に担当となっていた居住区の準備作業を行い、07時45分ごろ発令所に行って準備作業の際に使っていた鍵を潜航長に返却し、その後、居住区の中にある第一ソナー機器室に入り、艦内当直員資格審査に備えて資料を見始めた。
 水測員Bは、水測員Aと共に第一ソナー機器室に入り、08時00分ごろ水測員Aが同室を出たところを、また、他の水測員(以下「水測員C」という。)は、艦橋での見張り業務を終えて艦内に戻って居住区に行ったとき、水測員Aがベッドの所で資料を見ているところをそれぞれ見た。
 水雷長は、07時40分ごろ艦橋に上がって哨戒当直に就き、水測員2人を見張りに当たらせ、針路約210°(真方位)、対地速力約6.0ノットで航行中、08時40分ごろから潜航するための最終確認を行い、艦長の指示により、艦内全体に行き渡る艦内指令のチャンネルを使って「潜航、潜航」と放送したのち、水測員2人に続いて「潜航、潜航」と連呼しながら艦橋から降りて艦橋ハッチを閉鎖し、本艦は、08時47分ごろ、紀伊日ノ御埼灯台から真方位218°12.2M付近において、潜航状態となった。
 艦長は、12時20分ごろ水測員Aが見当たらないとの報告を受け、直ちに艦内捜索の指示を行い、3回目の艦内捜索をしているとき、潜航前に潜舵の所から落水した可能性があると推測し、14時08分ごろ本艦を浮上させたところ、間もなく、セール(潜望鏡やレーダーなどが収容されており、潜航中は海水が充満し、浮上中は見張り場所にもなる上部構造物)の中に水測員Aが倒れているところを発見した。
 本艦は、海上保安庁及び海上自衛隊上級司令部に通報したのち、16時45分ごろ由良港に入港し、水測員Aは、海上保安庁の施設に搬送されて死亡が確認され、死因は、溺死と検案された。
原因  本事故は、本艦が、紀伊日ノ御埼灯台南西方沖を浮上して航行中、潜航するに際し、水測員Aが艦内に戻らなかったため、発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(水測員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。