JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-5
発生年月日 2012年11月14日
事故等種類 火災
事故等名 漁船第十八隆吉丸火災
発生場所 北海道函館市大鼻岬南方沖 函館市所在の渡島住吉港東防波堤灯台から真方位194°3.4海里(M)付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年05月31日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、大鼻岬の南方沖において、パラシュート型シーアンカーを投入して船首を函館山に向け、主機をアイドリング状態の回転数毎分1,300とし、集魚灯用発電機を運転して集魚灯の点灯を行い、まぐろ漁のえさにする目的でいか漁の操業を行っていた。
 本船は、平成24年11月14日18時00分ごろ、主機が急に停止し、操舵室の計器、電灯、集魚灯等の電気が消えたので、船長が、機関室の右舷壁後部にある主機のリモートコントロール用の電気配線が結線された操作盤の異常で停止したのではないかと思い、機関室の状況を見ようとし、船員室船尾側にある出入り口に向かった。
 船長は、船員室の出入り口から見たところ、船員室と機関室の間の壁付近が燃えており、船員室と機関室との出入り口の上方から船員室側に煙が出ていることや機関室内に炎を認め、また、船員室内の集魚灯用の安定器がある付近からも煙が巻くように立ち上がって煙全体が船員室の出入り口から外に出ていたので、機関室又は船員室から出火したものと判断した。
 船長は、機関室の下の方には煙が見えなかったので、24V用バッテリーと24V駆動の生簀に海水を張るためのセントルポンプが、使用できるものと思い、スイッチを入れるために前部甲板に行き、スイッチを入れてすぐに船員室出入り口に戻り、セントルポンプのホースを持って海水を掛けて消火しようとしたが、煙と炎が激しくなっており、セントルポンプの海水の圧力も、それほど強いものではなかったので、危険を感じて消火を諦めた。
 船長は、操舵室に向かい、携帯電話を取って前部甲板へ逃げ、18時10分ごろ付近で操業をしていた僚船へ携帯電話を掛け、救助を依頼し、18時30分ごろ来援した僚船に救助された。
 船長は、前部甲板へ逃げるとき、機関室付近で大きな音がしたので、機関室と船員室の間の壁の中央辺りに備えつけていた自動噴射式消火器が火災の熱で作動したものと思った。
 本船は、その後、来援した巡視船により、放水等の消火作業が行われ、20時30分ごろ火災が鎮火したものの、半沈没状態で漂流し、巡視船が監視警戒中、21時00分ごろ大鼻岬南南東約3.8Mにおいて沈没した。
原因  本事故は、夜間、本船が、大鼻岬の南方沖において、いか釣り漁の操業中、機関室から出火したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。