JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-4
発生年月日 2012年09月11日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 貨物船TY ANGEL衝突(灯浮標)
発生場所 関門港関門航路(関門航路第30号灯浮標)
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年04月26日
概要  本船は、船長及び機関長ほか10人が乗り組み、船長が、操船指揮を執り、一等航海士を補佐に、甲板員を操舵にそれぞれ就け、機関長にエンジンテレグラフ操作を行わせながら、主機を回転数毎分(rpm)680の全速力前進にかけ、対地速力約6.9ノット(kn)で潮流が西流の関門航路を北北東進していた。
 船長は、関門航路第30号灯浮標(以下「本件灯浮標」という。)を右舷船首方約0.5海里(M)に見る地点に至った平成24年9月11日17時25分ごろ、海上保安庁関門海峡海上交通センターからVHFにより、もう少し増速することが可能かとの問い掛けを受けたため、機関長に確認した上で可能である旨を回答し、機関長に増速の指示をした。
 機関長は、既に全速力前進を示しているエンジンテレグラフでは機関室当直者への増速指示ができなかったことから、自ら機関室に赴いて燃料ハンドルを操作し、主機が690rpmとなったことを確認して昇橋した。
 本船は、僅かに増速しながら北北東進中、17時28分ごろエンジンコンソール上の警報ランプが点灯するとともに警報ブザーが鳴り、その直後に主機が停止した。
 機関長は、点灯した警報ランプが主機潤滑油圧力低下警報と主機危急停止警報であることを確認し、すぐに機関室に向かった。
 船長は、舵中央の状態で本船が速力を減じながら徐々に右方に偏位し、右舷船首方約0.2Mとなった本件灯浮標に接近していることを認め、緊急投錨することとし、総員非常配置を令して一等航海士を投錨準備のために船首に向かわせ、前進惰力で北北東進を続けた。
 本船は、速力を更に減じながら本件灯浮標を右舷方に見て通過し、17時34分ごろ本船の船尾と本件灯浮標との距離が約20m離れた所で行きあしがなくなったので、船長が、一等航海士に両舷錨を順次投下するように指示した。
 本船は、投錨後、風と潮流の影響により左舷船尾方に圧流され、一旦は通過した本件灯浮標に再度接近したところで、錨が効いて船体が右方に振れ始め、17時38分ごろ右舷船首部が本件灯浮標を水没させて乗り切り、本件灯浮標が船首部の左舷側に浮上したところで振れが止まった。
原因  本事故は、本船が、逆潮時に関門航路を北北東進中、主機が自停したため、前進惰力で本件灯浮標を通過し、行きあしがなくなってから緊急投錨したところ、風と潮流の影響により圧流され、本件灯浮標に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。