JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-3
発生年月日 2012年03月10日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船第二海生丸漁船第三海生丸転覆
発生場所 明石海峡航路中央第2号灯浮標付近  兵庫県淡路市所在の江埼灯台から真方位035°2,250m付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船:漁船
総トン数 5~20t未満:5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年03月29日
概要  A船は、主網船として船長Aが1人で乗り組み、また、B船は、網船として船長Bが1人で乗り組み、運搬船(以下「C船」という。)と3隻の船団により、平成24年3月10日06時10分ごろ、明石海峡航路東口付近の漁場に到着し、いかなご2そう引きによる機船船びき網漁を開始した。
 A船は、網の左側の引き索を、B船は、右側の引き索をそれぞれ引いて約70~80mの船間距離をとり、船長A及び船長Bは、手動操舵に就き、船首を南東方に向けて約2ノット(kn)の対水速力でえい網し、北西方に流れる潮流を受け、北西方に圧流されながら明石海峡航路に沿って操業を行った。
 A船は、07時38分ごろ明石海峡大橋を通過した際、船長Aは、このままの針路だと明石海峡航路中央第2号灯浮標(以下「2号灯浮標」という。)に接近するので、本船団の北側に浮流物が流れていたこと、及び前の船団が2号灯浮標の南側を通過していたことから、船首方向を淡路市岩屋港(南方)に向けて2号灯浮標の南側を通過することにし、その旨を船長Bに無線で連絡した。
 A船は、船首方向を南方に向けて航行中、07時49分ごろ2号灯浮標のアンカーチェーンに漁網が接触し、漁網は2号灯浮標の北側を、A船及びB船は南側をそれぞれ通過したのち、船長Aは、B船に横付けしようと考え、船首を北西に向けたところ、右舷後方に出ていた引き索によって横引きされる状態となり、07時52分ごろA船は右舷側に傾斜して転覆した。
 B船は、漁網がアンカーチェーンに接触後、B船の船首は西方を向いていたところ、船尾方に出ていた引き索に引かれる状況となったが、南方に向いた状態で停止した。
 船長Aは、操舵室から脱出しようとしたが、引き戸が開かず、A船が約180°回転し、完全に操舵室が海中に没したとき、引き戸が開いたので、操舵室の外に出てA船の船底にはい上がった。
 船長Aは、救助に駆け付けたC船に救助されたのち、警戒中であった巡視艇により明石市明石港まで運ばれ、病院に搬送されて低体温症と診断された。
 A船は、僚船により、岩屋港にえい航された。
原因  本事故は、A船が、明石海峡航路において、B船と共に2そう引きによりえい網しながら北西進中、船長Aが、2号灯浮標への接近を避けようとした際、2号灯浮標の南方を通過しようとして航行したため、えい網中の網が2号灯浮標のアンカーチェーンと接触し、右舷後方に出ていた引き索に横引きされる状態となり、右舷側に傾斜して転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(第二海生丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。