
| 報告書番号 | MA2013-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年10月13日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 貨物船住陽丸漁船第二勇進丸衝突 |
| 発生場所 | 和歌山県美浜町日ノ御埼南南東方沖 美浜町所在の紀伊日ノ御埼灯台から真方位165°3.0海里付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:漁船 |
| 総トン数 | 200~500t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年02月22日 |
| 概要 | A船は、船長及び航海士Aほか3人が乗り組み、茨城県鹿島港を出港して広島県広島港に向かい、航海士Aが、単独で船橋当直に就き、航海灯を表示し、紀伊半島の南西岸沖を日ノ御埼西方沖に向ける約317°(真方位、以下同じ。)の針路として約320°の対地針路及び約9.9ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で自動操舵により航行した。 航海士Aは、操舵装置の後方で立って船橋当直を行い、和歌山県印南町切目埼西方沖を予定針路線に沿って北西進中、6Mレンジとして2M後方にオフセンタしたレーダーにより左舷船首40°5.0M付近にB船を探知したので、双眼鏡で船体が白色のB船を確認し、エコートレイルでB船に残像が出ていなかったことから、B船が停止しているものと判断した。 航海士Aは、目視及びレーダーで見張りを続け、B船との距離が約2Mとなった頃、レーダーを3Mレンジに切り換え、双眼鏡により船首方向に赤色の漁具の標識(以下「赤色標識」という。)が視認できたので、B船が停止して操業しているものと思った。 航海士Aは、B船が左舷船首約0.5Mとなったとき、B船が発進してA船に向かって接近して来たので、汽笛を1回吹鳴したのち、右舵一杯(舵角50°)及び機関を後進としたが、右回頭が始まって機関が後進にかかったものの、平成24年10月13日06時15分ごろ、紀伊日ノ御埼灯台から165°3.0M付近において、A船の左舷船首部とB船の船首部とが衝突した。 B船は、船長Bが1人で乗り組み、05時00分ごろ美浜町三尾漁港を出港し、航海灯及び黄色回転灯を点灯して同漁港南方約3Mの漁場に向かい、05時15分ごろ同漁場に到着して浮きはえ縄及び同縄に約128m間隔に取り付けた赤色標識を投入しながら自動操舵により西進した。 船長Bは、06時00分前に投縄を終えて浮きはえ縄の西端付近で漂泊し、投縄時に使用した道具などの後片付けを行い、周囲が明るくなっていたので、航海灯を消灯した。 船長Bは、06時00分ごろ発進して浮きはえ縄の東端に向かい、操舵室で椅子に腰を掛けて手動操舵を行い、赤色標識を左舷側に見て同標識の南側を約10~20m隔てて約8knの速力で東進した。 船長Bは、太陽が船首方向から昇ってきたので、まぶしくて船首方向を見ていることができず、レーダーを3Mレンジにして作動させていたものの、レーダー画面が太陽光の反射で見えづらかったことから、左舷側を向いて赤色標識を確認しながら航行した。 船長Bは、途中で2度ほど赤色標識を見付けるまでの間、約3~4knに減速して航行し、浮きはえ縄の東端に近づくにつれて潮流の影響によりほぼ東西方向に入れていた同縄が東南東方に延びていたので、同縄に沿って東南東進した。 船長Bは、左舷側を向いて赤色標識を確認しながら航行し、右舷船首方から接近するA船に気付かず、06時15分ごろ、浮きはえ縄の東端から4分の1付近において、B船の船首部とA船の左舷船首部とが衝突した。 船長Aは、航海士Aから報告を受けて直ちに昇橋し、B船の状況を確認するとともに、VHF無線電話で海上保安庁に通報した。また、船長Bは、06時23分ごろ携帯電話により海上保安庁に通報した。 B船は、僚船にえい航されて三尾漁港に帰港した。 |
| 原因 | 本事故は、日ノ御埼南南東方沖において、A船が北西進中、B船が東南東進中、航海士Aが、B船が停止しているものと思い込み、B船に対する見張りを適切に行わず、また、船長Bが、左舷側にある赤色標識を探すことに意識を集中し、右舷前方の見張りを行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。