
| 報告書番号 | MA2013-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2011年02月06日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 貨物船THETIS液体化学薬品ばら積船律和丸衝突 |
| 発生場所 | 和歌山県日ノ御埼北西方沖 和歌山県美浜町所在の紀伊日ノ御埼灯台から真方位307°9.6海里付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 貨物船:タンカー |
| 総トン数 | 30000t以上:100~200t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年02月22日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか24人が乗り組み、日ノ御埼の北西方沖を速力約12.0ノット(kn)(対地速力、以下同じ。)で北北西進した。 船長Aは、一等航海士を見張りに、操舵手を手動操舵にそれぞれ就けて操船指揮を執り、針路約350°(真方位、以下同じ。)として和歌山県和歌山市友ケ島沖の水先人乗船地点に向けて航行していたところ、平成23年2月6日05時48分ごろ左舷船首約20°6MにB船の白灯(マスト灯)2つと緑灯(右舷灯)を視認した。 船長Aは、B船が衝突の虞がある態勢で接近してくることに気付いたが、右舷方には漁船群がおり、左舷船首方からB船以外に3隻南東進していたので、両舷方向共に大角度変針ができず、また、A船を右舷側に見るB船が避航すべきと考え、国際VHF無線電話による呼び掛けを3~4回行った後、B船との距離が約3M以下となってからは、汽笛による警告信号を5~6回行った。 船長Aは、B船との距離が約1Mとなったところで、漁船群を通過し終わったので、直ちに右舵一杯としたものの、06時05分ごろ、紀伊日ノ御埼灯台から307°9.6M付近において、A船の左舷船尾部とB船の船首部とが衝突した。 B船は、船長B及び航海士Bほか2人が乗り組み、航海士Bが、03時45分ごろ鳴門海峡北方沖で単独の船橋当直に就き、同海峡を通過後、レーダーを6Mレンジに設定して針路約138°とし、速力約9.2knで自動操舵により航行した。 航海士Bは、05時50分ごろレーダーで右舷船首方約5MにA船の映像を認め、A船の方位がほとんど変わらない状態で同映像が約4Mまで接近したことを認めた。 航海士Bは、左舷前方に西進する漁船群を視認し、操舵スタンドの前に立ち、同漁船群がB船の正横を通過したのを視認した後、携帯電話を操作しながら当直を続けていたところ、右舷前方約2Mに白灯2つと緑灯を視認したので、A船が針路を変更して安全に通過するようになったと思った。 航海士Bは、再び携帯電話を操作しながら当直中、衝突の約5秒前にB船の至近距離を左方に移動するA船の黒い船体を認めたので、右舵を取ったものの、B船の船首部とA船の左舷船尾部とが衝突した。 航海士Bは、操舵スタンドで胸部を打撲し、船橋後方に置かれていた電気ポットの熱湯を浴びて右足に熱傷を負った。 船長Bは、自室で睡眠中に衝突の衝撃で目覚めて昇橋し、海上保安庁に連絡した。 両船は、流出油等はなく、海上保安庁の指示により、自力航行で和歌山県和歌山下津港に向かった。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、日ノ御埼北西方沖において、A船が北北西進中、B船が南東進中、船長Aが、両舷方向に他船がいたこと、及びこれらの他船を早く通過したいと思っていたことから、針路及び速力を保持して航行し、また、航海士Bが、携帯電話の操作に注意を向け、見張りを適切に行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(律和丸航海士) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。