
| 報告書番号 | MA2013-1 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年06月14日 |
| 事故等種類 | 火災 |
| 事故等名 | 漁船第七松島丸火災 |
| 発生場所 | 長崎県対馬市長崎鼻北東方沖 対馬長崎鼻灯台から真方位054°4,200m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年01月25日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか甲板員1人が乗り組み、対馬市比田勝港東方沖25km付近において、平成24年6月13日19時45分ごろ、パラシュート型シーアンカーを投入して漂泊するとともに、主機駆動の集魚灯用発電機を運転し、集魚灯を点灯していか釣り漁を始めた。 本船は、いか釣り漁中、‘機関室左舷側の出入口引戸’(以下「機関室左舷側引戸」という。)を開け、集魚灯用安定器を冷却するために機関室排気ファンを3台運転し、船長及び甲板員が、開いている機関室左舷側引戸から機関室内を時々見回していたが、異臭、異音等を認めなかった。 本船は、釣果が良くなかったので、翌14日01時30分ごろ、操業を打ち切り、対馬市千尋藻漁港に向けて約9ノットの速力で帰航の途につき、帰航中は、操舵室の窓を開け、機関室排気ファンを停止し、また、しぶきが入らないように機関室左舷側引戸及びスカイライトを閉めていた。 船長は、03時15分ごろ、主機に使用している燃料油の臭いがしたが、いつも燃料油サービスタンクへ燃料油移送ポンプで自動補給中も同じ臭いがするので、補給が始まったと思った。 船長は、いつもは5分以内に燃料油の自動補給が終わって燃料油の臭いがしなくなるところ、次第に臭いが強くなって焦げた臭いもし始めたものの、主機の燃焼不良による煙の臭いと思って航行を続けていたが、気になって機関室内を点検することにした。 本船は、長崎鼻北東方沖を南西進中、03時45分ごろ、船長が機関室左舷側引戸を開けたところ、室内が白煙で充満しており、直後に主機付過給機(以下「過給機」という。)の表面から高さ約50cmの炎が発生した。 船長は、直ちに機関室左舷側引戸を閉め、操舵室に戻って主機を停止し、03時47分ごろ無線で僚船に火災の発生と本船の位置を知らせて救援の要請を行い、操舵室の窓を閉めたのち、室内に置いていた消火器1本を持って機関室に向かった。 船長は、機関室左舷側引戸を開け、消火器を使用して消火に当たったところ過給機から出ていた炎が見えなくなり、同引戸を閉めて消火器を取りに操舵室へ戻ったが、床から漏れる煙で消火器を持ち出すことができず、操舵室を出た。 一方、機関室後方の船員室で寝ていた甲板員は、主機が停止したことに気付いて船員室船尾側の出入口引戸から船尾甲板に出た。 船長と甲板員は、03時50分ごろ船員室船尾側の出入口引戸から船員室内を見たところ、船員室前壁に設けられた木製の機関室出入口引戸から炎が出ていたので、船員室に置いていた消火器1本を使用して消火に当たったところ炎が見えなくなったが、機関室内は燃えているものと思い、密閉消火をすることにして船員室船尾側の出入口引戸を閉め、救命胴衣及び救命浮輪が保管されている船首部に退避した。 本船は、04時30分ごろ来援した僚船により千尋藻漁港に向けてえい航が開始され、えい航中、機関室両舷等に設けられた空気取入口から黒煙が出るとともに、時々炎が出る状態であり、煙が船首側に流れてきたので、船首部に退避していた船長及び甲板員は、04時45分ごろ別の僚船に移乗した。 えい航された本船と船長及び甲板員の移乗した僚船は、05時30分ごろ千尋藻漁港千尋藻地区の岸壁に着岸し、直ちに消防車及び地元消防団の放水等によって消火作業が行われた。 本船は、船尾側が海底に着底して半水没状態となり、08時00分ごろ鎮火した。 本船は、海上への油の流出がほとんどなかったが、機関室、操舵室等の焼損が激しいので、解撤された。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が、長崎鼻北東方沖を航行中、漏えいした燃料油が過給機表面の高温部に付着したため、加熱されて発火し、周囲の可燃物へ延焼したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。