JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-1
発生年月日 2010年12月22日
事故等種類 乗揚
事故等名 貨物船SEA ACE乗揚
発生場所 福島県いわき市小名浜港西方の海岸  小名浜港第2西防波堤南灯台から真方位255°2.7海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 1600~3000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年01月25日
概要  本船は、船長及び一等航海士ほか13人が乗り組み、平成22年12月21日16時18分ごろ宮城県石巻港を出港し、空船で千葉県木更津港に向けて航行中、船長は、20時30分ごろ天気図で航行中に荒天になることが分かった。
 船長は、翌22日03時00分ごろ小名浜港東方沖で東風とうねりによりピッチングしだしたので、海上保安庁に避難場所を問い合わせ、05時24分ごろ、小名浜港沖防波堤西灯台から141°(真方位、以下同じ。)1,300m付近において、左舷錨を投下し、錨索を5節半まで伸ばして錨泊を開始した。
 その後、降橋していた船長は、守錨当直に当たっていた一等航海士から走錨の報告を受け、07時00分ごろ揚錨して小名浜港の防波堤内に向かったが、他船2隻が投錨しており、もう1隻が本船を追い越していったので機関を中立にして待機していたところ、強風により南西方に圧流され始めた。
 船長は、防波堤内に戻ろうとして左舵一杯を取ったが舵が効かず、海上保安庁にタグボートを依頼したものの、荒天でタグボートは来援しなかった。
 本船は、港外に流されて南東のうねりを左舷から受け、船首が南南西方を向き、右舷方の陸岸に向かって西北西方に圧流され始め、右舷方の陸岸が0.7Mになる頃、舵を中央にして機関を後進にかけると船首が右方に振れて陸岸に接近し、09時00分ごろ微速力前進にかけて右旋回していたところ、船首が071°を向いて船体が砂浜と平行になり、09時30分ごろ小名浜港西方の海岸に乗り揚げた。
 本船は、29日船舶所有者が手配したサルベージ会社により引き出し作業が開始され、31日小名浜港に入港し、船底の損傷調査などが行われた。
原因  本事故は、本船が、低気圧が東北地方に接近し、また、荒天時の航海が困難であった状況下、石巻港出港に際し、船長が、低気圧の接近に関する情報を十分に取得しなかったため、気象状況の悪化や本船の状態を考慮せずに出港して小名浜港沖で荒天に遭遇し、小名浜港外で錨泊したが走錨したので、転錨しようとしたものの、風浪やうねりを受けて操船が困難となり、同港西方の海岸に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。