JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-1
発生年月日 2012年09月03日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 漁船第五十五富丸衝突(消波ブロック)
発生場所 北海道釧路市桂恋漁港西防波堤南南東方の消波ブロック  桂恋港南防波堤灯台から真方位268°90m付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年01月25日
概要  本船は、船長、甲板員A、甲板員B及び甲板員Cが乗り組み、平成24年9月2日15時00分ごろに桂恋漁港を出港して同港の南東方20海里付近の漁場でさんま流し網漁業の操業を終え、翌3日00時30分過ぎ、船長が単独で操船に当たって同漁場を発し、桂恋漁港に向かった。
 甲板員3人は、漁場を発進してから約30~40分後に漁獲物の整理作業を終え、甲板員Aは操舵室右舷側にある送網管等が覆われたFRP製のサイドカバーと称する箇所で、甲板員Bは、操舵室の船尾方のゴム手袋等を乾かすために設けられた白色のビニールシートにより船首方を除く四方を覆った機関室囲壁天井部で、甲板員Cは船尾の舵機室近くにある寝台でそれぞれ仮眠についた。
 本船は、02時04分ごろ、桂恋港南防波堤灯台から真方位268°90m付近において、西防波堤南端から南南東方に延びる消波ブロック(以下「本件消波ブロック」という。)に衝突し、船首を北北西方に向け、本件消波ブロック港外側中央部に本件消波ブロックとほぼ平行に乗り揚げた状態となって左舷側に傾斜した。
 甲板員Aは、プロペラが何かを叩くような異音と連続した振動により目を覚ましてサイドカバーから右舷甲板上に出たところ、本船は左舷側に傾斜して左舷ブルワーク頂部と海面がほぼ同位置となり、甲板上を歩行するのも困難な状況であった。
 甲板員Bは、プロペラに何か巻いたような異音で目が覚め、左舷甲板上に出たところ、本船は前記のとおり、左舷側に傾斜した状態であった。
 甲板員Cは、船底に何かが当たる音で目が覚め、船尾にある引戸を通って船尾甲板上に出たが、本船はその間に左舷側に急激に傾斜していった。
 本船は、02時05分ごろ、左舷ブルワークを越えて海水が船内に入ったことから、傾斜が増大して左舷側から転覆し、甲板員A、甲板員B及び甲板員Cは、いずれも本船が左舷側に大傾斜したため、甲板上から本船左舷側の海面に滑り落ちた。
 本船は、左舷側から転覆して船底を上にした状態となり、甲板員A、甲板員B及び甲板員Cは、本船の船尾方を泳いで本件消波ブロックにたどり着いた後、西防波堤を通って港奥の船揚げ場に移動し、付近にいた人に携帯電話を借りて118番に本事故発生を通報した。
 船長は、海上保安部の潜水士により06時49分ごろに本船の操舵室内から発見されたのち、病院に搬送されたが、医師により死亡が確認され、溺死と検案された。
 本船は、桂恋漁港内に引き揚げられた。
原因  本事故は、夜間、本船が、桂恋漁港に帰航中、本件消波ブロックに衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。