JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-12
発生年月日 2011年01月04日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船111天祐丸乗組員負傷
発生場所 島根県西ノ島西方沖  西ノ島町所在の三度埼灯台から真方位280°9.5海里付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年12月21日
概要  本船は、船長及び甲板員Aほか6人が乗り組み、平成23年1月4日、三度埼灯台から約10M西方の漁場に至り、ズワイガニのかにかご漁の操業を開始した。
 本船は、長さ50m直径18mmのロープを160~170本つないで幹縄とし、幹縄の50mごとに長さ10.5m直径12mmの枝縄を90本接続して枝縄の先端に重さ約11.6kgのかにかご(以下「かご」という。)を付け、1回の出漁で計4回、かごの投入と巻揚げを行っていた。
 本船は、4日13時20分ごろ、主機のクラッチを中立として船長が操舵室に、甲板員Aが右舷船首の巻揚げローラーのすぐそばに、甲板員4人が横一列で船首甲板中央辺りに、甲板員1人が操作を行うために船員室区画壁右舷側にある巻揚げウインチのそばに、もう1人の甲板員が巻き揚げられた幹縄の整理のために巻揚げウインチの後方にそれぞれ位置し、約2ノット(kn)の前進速力で当日3回目となるかごの巻揚げを開始した。
 甲板員Aは、かごの巻揚げ中、船首ローラー真下の海中から揚がってくる幹縄、枝縄、かごの状態を監視し、船首甲板中央寄りの甲板員4人は、右舷側の2人が巻き揚げられたかごを幹縄から外して左舷側に移動させ、左舷側の2人が渡されたかごの中に餌を取り付けていた。
 本船は、13時40分ごろ、三度埼灯台から真方位280°9.5M付近の漁場において、かごの巻揚げ中、かごを10~12個巻き揚げたとき、突然、枝縄の1本が切断し、ほぼ同じ頃、操舵室にいた船長は、船首ローラーのそばにいた甲板員Aがその場に倒れ込んだのに気付いた。
 船首甲板右舷側で作業に従事していた甲板員の1人は、甲板員Aを抱き抱え、船員室に運び込み、安静状態にするとともに操舵室の船長に事態を告げた。
 本船は、事態を関係者に連絡して残りのかごを漁場に放置し、主機の出力を一杯に上げ、約20knの全速力で帰途につき、15時05分ごろ島根県隠岐の島町加茂漁港に帰港した。
 甲板員Aは、病院に急送され、治療を受け、診断書には、外傷性クモ膜下出血等の症状が記載されていた。
原因  本事故は、本船が、三度埼灯台西方沖において、かにかご漁で投入していたかごの巻揚げ中、枝縄が切断した際、船首ローラー付近で海中から揚がってくる枝縄などの状態を監視していた甲板員Aが転倒したため、発生した可能性があると考えられる。
死傷者数 負傷:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。