JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-12
発生年月日 2012年03月16日
事故等種類 衝突
事故等名 油送船光進丸漁船忠栄丸衝突
発生場所 岡山県笠岡市沖の水島灘  笠岡市所在の沖ノ白石灯台から真方位067°3,030m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 タンカー:漁船
総トン数 100~200t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年12月21日
概要  A船は、船長Aほか2人が乗り組み、船長Aが単独で船橋当直に就き、笠岡市白石瀬戸を通航し、針路を約069°(真方位)に定め、約10.6ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で自動操舵により水島灘を北東進した。
 船長Aは、周囲を見渡し、前方に他船を認めなかったので、しばらくの間、他船と接近することはないものと思い、操舵室右舷後部の海図台に向かい、船尾方向を向いて入港時提出する荷役計画書類の作成を始めた。
 船長Aは、荷役計画書類の作成を終え、海図台を離れて前方を見たとき、正船首わずか右方の至近にB船の船尾に設置された揚網用デリックを初めて視認し、自動操舵の針路設定つまみを右に回して右舵を取り、すぐに機関を全速力後進としたが、平成24年3月16日09時55分ごろA船の船首部とB船の揚網用デリックとが衝突した。
 船長Aは、直ちに海上保安庁へ118番通報した。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、船長Bが、水島灘において、所定の形象物を表示して速力約3~4knで底引き網を引きながら手動操舵により北進中、左舷正横3,000m付近に白石瀬戸を東進するA船を初認した。
 船長Bは、A船が避航船ではあったものの、A船が接近したときにえい網中の本船が大きく舵を取ることができないので、A船と同じような向きとなるようにえい網することとし、徐々に針路を右に変えながら、えい網ワイヤが真後ろ方向となるようにえい網した。
 船長Bは、いずれA船が避航するものと思い、A船の動静を見ていたが、A船が避航する様子がなく、左舷船尾約15°300m付近まで接近したとき、衝突の危険を感じたものの、汽笛の吹鳴を行わずにえい網を続け、B船は、どうすることもできないまま、A船とB船とが衝突してB船が転覆した。
 船長Bは、転覆したB船の船内に閉じ込められたが、自力で脱出し、A船の後方を東進していた小型船に救助され、現場に到着した巡視艇により岡山県浅口市寄島漁港まで搬送された。
 B船は、B船の僚船により寄島漁港までえい航された。
 船長Bは、左腕に擦り傷、左足に打撲傷等を負った。
原因  本事故は、沖ノ白石灯台東北東方沖において、A船が北東進中、B船がA船と同航するように変針しながらえい網して航行中、船長Aが見張りを行っておらず、また、船長Bが、いずれA船が避航するものと思い、A船が左舷後方約300mに接近するまで動静を見ながら航行したため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(忠栄丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。