
| 報告書番号 | MA2012-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年05月08日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 貨物船PRINSESA MAGANDA漁船清丸衝突 |
| 発生場所 | 高知県土佐清水市足摺岬南方沖 足摺岬灯台から真方位168°5.4海里付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:漁船 |
| 総トン数 | 10000~30000t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2012年12月21日 |
| 概要 | A船は、船長A及び航海士Aほか18人が乗り組み、ロシア連邦のボストーチヌイ港を出港し、関門海峡及び四国南岸沖を経由して兵庫県姫路市姫路港に向かい、平成24年5月8日11時45分ごろ、航海士Aが、昇橋して三等航海士から視程が約1Mであることなどを引き継ぎ、甲板手を手動操舵に当たらせ、針路約094°(真方位、以下同じ。)及び速力約13~14ノット(kn)(対地速力、以下同じ。)で同南岸沖を東進した。 船長Aは、朝から船橋の左舷側後方にある無線室で関係先への連絡などの業務を行っており、10時ごろに視程が約1Mとなっていることに気付いたが、12時30分ごろ航海士Aに何も指示することなく降橋した。 航海士Aは、船橋前部右舷側に設置されている2台のレーダーのうち1台を6Mレンジで作動させて見張りに当たり、14時08分ごろ、足摺岬の南方沖に達して航海計画に従って針路を約070°とし、間もなく、レーダーで右舷船首方約1Mの所にB船の映像を認めたが、時折、映像が消えることもあって自動衝突予防援助装置(ARPA)で捕捉するなどしてB船の動静を監視せずに東北東進を続けた。 航海士Aは、14時11分ごろ、鳴り始めた電話の呼び鈴が無線室にある衛星電話のものか、運航管理会社が貸与している携帯電話のものか分からなかったので、電話を探し、その後、携帯電話の呼び鈴であることが分かって応答していたところ、右舷船首方約0.2Mの所に北西進するB船を視認したが、針路及び速力を保持して航行を続け、14時13分ごろ、A船の右舷前部とB船の船首部とが衝突した。 船長Aは、自室で休息していたところ、他船と衝突したらしいとの連絡を受け、昇橋して操船指揮に当たり、14時30分ごろ、衝突場所付近に戻ったものの、航行している1隻の漁船以外には何も見つけることができなかったので、衝突はしていないと思い、元の針路に復帰して東北東進中、18時45分ごろ海上保安庁の指示があり、高知県宿毛湾に向かった。 B船は、船長Bが1人で乗り組み、足摺岬南方沖で1回の操業が約1.5~2時間を要する深海さんご漁を4回行い、14時05分ごろ帰途につくことにした。 船長Bは、漁具を巻き揚げた後、周囲を見回して操舵室に入り、クラッチを前進に入れて手動操舵で土佐清水市清水漁港の方向に船首を向け、14時07分ごろ自動操舵に切り替え、同漁港に向けて北西進した。 船長Bは、操舵室後部の床からの高さ約0.5mの所に同室の幅いっぱいに掛け渡してある板の左舷側に腰を掛け、同室前部右舷側に設置してあるGPSプロッターの画面を見るなどし、残していたおにぎりを食べながら北西進を続けた。 船長Bは、帰途につくとき周囲を見回して他船を認めなかったことから、しばらくは接近する他船はいないものと思い、操業を終えた安ど感もあってぼんやりとして航行していた。 船長Bは、ふと左舷方を見たとき、間近に迫ったA船を認めたが、どうすることもできず、両船が衝突した。 船長Bは、自力での帰港を試みたものの困難と判断し、無線連絡で来援した僚船にえい航され、17時ごろ清水漁港に戻り、僚船の連絡を受けた高知県漁業協同組合清水統括支所が、海上保安庁に通報した。 |
| 原因 | 本事故は、視程が約1Mとなっていた足摺岬南方沖において、A船が東北東進中、B船が北西進中、航海士Aが、呼び鈴が鳴り始めた電話に対応することに注意を向けて航行し、また、船長Bが、漁場を発進して帰途につく際、操業を終えた安ど感から緊張が解け、周囲を見回して他船を見掛けなかったので、しばらくは接近する他船はいないものと思い込み、注意力が低下したため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。