JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-12
発生年月日 2011年07月05日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船長福丸乗組員死亡
発生場所 青森県東通村尻屋埼南東沖  尻屋埼灯台から真方位135°5.8海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年12月21日
概要  本船は、船長及び甲板員1人が乗り組み、いか一本釣り漁の目的で東通村白糠漁港を出港した。
 本船のいか受け台は、左右両舷端に各5台設置され、各いか受け台の先端には、いか釣り機のローラーが船首及び船尾側に各1個取り付けられ、釣り糸が絡まないよう同受け台の船首及び船尾側の長さが異なっており、船尾側が約180cm、船首側が約75cmであった。
 各いか受け台には、舷外に振り出すためのロープ(以下「振り出しロープ」という。)が同受け台の船首及び船尾側先端に各1本ずつ設けられていた。
 ‘左舷側船首から2番目に設置されていたいか受け台’(以下「本件いか受け台」という。)の振り出しロープは、船尾側が本件いか受け台の先端から船首マストに取り付けられたシャックル(以下「本件シャックル」という。)と連結した滑車を経由し、操舵室前から船首マストにかけて設けられたオーニングの梁に固縛され、船首側が本件いか受け台の先端と同オーニングの梁に直接固縛されていた。
 本船は、白糠漁港を出港後、固縛していた振り出しロープを外して各いか受け台を舷外に振り出し、その後、尻屋埼南東沖の漁場に到着して操業準備中、本件いか受け台の不具合発生を知らせるいか釣り機制御盤のブザーが鳴り、近くにいた甲板員が、本件いか受け台船尾側のいか釣り機のローラーから釣り糸が外れているのを確認した。
 甲板員は、自主的に本件いか受け台に乗り、外れた釣り糸をローラーに戻す作業を行っていたところ、平成23年7月5日06時15分ごろ、本件シャックルが切断し、滑車が海面に落下すると同時に船尾側の振り出しロープが外れ、本件いか受け台の船尾側基部が折れ曲がり、落水した。
 船長は、本件いか受け台につかまっていた甲板員へ向けて船首にあったロープを投げ、甲板員は、自分でロープを受け取り、肩に掛けた。
 船長は、うねりの影響もあって甲板員を船上に引き揚げることができなかったので、僚船に救援を依頼した。
 甲板員は、その後、ロープから手を離したが、来援した僚船の乗組員が海に飛び込み、体を下から押し上げ、同人を本船に引き揚げた。
 本船は、東通村尻屋漁港に入港し、甲板員は、救急車で病院へ搬送されたが、死亡が確認された。
 甲板員の死因は、溺水と検案された。
原因  本事故は、本船が、尻屋埼南東沖において、いか一本釣り漁の操業準備中、甲板員が、本件いか受け台に乗り、いか釣り機のローラーから外れた釣り糸を戻す作業を行っていた際、本件シャックルが切断したため、船尾側の振り出しロープが外れ、本件いか受け台の船尾側基部が折れ曲がり、落水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。