JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-12
発生年月日 2012年06月07日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船第三恵丸乗組員死亡
発生場所 北海道函館市大舟漁港北西方沖  函館市所在の大舟港東防波堤灯台から真方位327°1.6海里付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年12月21日
概要  本船は、船長及び甲板員1人が乗り組み、平成24年6月7日18時40分ごろ、大舟漁港北西方約3,100mの函館市双見町所在の船揚場(以下「本件船揚場」という。)を出航し、16時ごろに仕掛けておいたたこ縄を回収するため、本件船揚場北西方の漁場へ向かった。
 僚船の船長達は、台風3号から変化した低気圧が接近していたので、うねりが高くなることを予測して当日の出航を見合わせていたが、本件船揚場内に打ち返し波が入る状況下に本船が出航したので、本船が帰航した際の綱取り作業の手伝いをしようと思い、本件船揚場で待機していた。
 僚船の船長達は、うねりが高くなってきたので、本船が4回のたこ縄回収作業を終えて本件船揚場付近に戻ってきた際、本件船揚場から船長に対し、大声を出したり、懐中電灯を振り回したりして帰航を促したが、本船は、船尾の作業灯を点灯した状態で本件船揚場の南東方100m付近に移動し、船首を陸側に向け、船尾方から波を受けながら、船長及び甲板員が船尾付近で中腰の姿勢で5回目のたこ縄回収作業を始めた。
 僚船の船長達は、帰航を促しながら本船の監視を続けていたところ、20時27分ごろ、本船が船尾方から3回の高波を受け、船尾の作業灯の明かりが見えなくなったので、本船が遭難したものと思った。
 僚船の船長達は、その後、本件船揚場付近に流されてきた本船に船長及び甲板員の姿が見えなかったので、高波を受けて船尾が浸水し、船首が持ち上がって船長及び甲板員が海に投げ出されたと思い、本件船揚場付近在住の消防団員に連絡を行い、消防団員は所属漁業協同組合等へ連絡した。
 所属漁業協同組合は、海上保安部へ連絡するとともに、日本水難救済会救難所所員を招集して船長及び甲板員の捜索を開始した。
 本船は、本件船揚場付近の消波ブロックに当たって大破した。
 僚船の船長達は、22時43分ごろ本件船揚場付近を漂流している人の姿を発見したが、波が高く、すぐに姿を見失った。
 船長は、6月8日06時00分ごろ本件船揚場の北西方約1,500mの海岸で発見され、病院へ搬送されたが死亡が確認された。
 船長の死因は、溺水と検案された。
 甲板員は、6月11日08時30分ごろ船長が発見された場所付近で発見され、病院へ搬送されたが死亡が確認された。
 甲板員の死因は、溺水と検案された。
原因  本事故は、夜間、本船が、本件船揚場南東方沖において、出航時に比べてうねりが高くなった状況でたこ縄の回収作業中、船尾方からの波を受けたため、船長及び甲板員が落水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:2人(船長及び甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。