
| 報告書番号 | MA2012-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年05月01日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | ヨットAOBA乗組員死亡 |
| 発生場所 | 鹿児島県奄美市奄美大島北北東方沖 奄美市所在の笠利埼灯台から真方位031°55.5海里付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | プレジャーボート |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2012年11月30日 |
| 概要 | 本船は、船長、クルーA1、クルーA2、クルーA3及びクルーB1ほかクルー7人が乗り組み、‘沖縄県宜野湾市沖から愛知県蒲郡市三河湾間のヨットレース’(以後「本件レース」という。)に参加し、平成24年4月29日12時00分に宜野湾市沖をスタートした。 本船は、翌30日00時00分ごろ右舷側の舵輪から舵に至るチェーンが切断したので奄美市笠利湾に入り、仮修理を行ってレースに復帰したものの、既に約6時間遅れたことに加え、仮修理をした舵に不安を感じていたので、20時00分ごろ本件レースを棄権することとした。 本船は、回航に必要な燃料を補給するために鹿児島県西之表市西之表港に向かい、航海当直を3時間交替の4人体制とし、メインセールと機関を併用して北東進した。 クルーA1は、クルーA2、クルーA3ほか1人のクルーと共に21時00分から当直に入り、22時30分ごろから右舷側の舵輪を持ち、安全ベルトを船尾の安全索に掛けて操船していたが、当直交替時刻となったので5月1日00時02分ごろ、クルーB1と交替した。 クルーB1は、クルーA1から「東南東の風、約18ノット(kn)、針路020°、対水速力約8.5kn」との引継ぎを受けて当直に就き、マスト下部に設置された計器盤などを見ながら右舷側の舵輪を持って操船に当たり、船体が左舷側に約20~30°傾斜して右舷側から風を受け、波により縦や横に揺れながら北北東進した。 クルーA2は、右舷側の舵輪の前方にあるコックピットに座り、船首方を向いていたとき、「ドタッ」という音を聞いたので左舷方を見たところ、クルーA1が左舷側の甲板上に倒れているのを認め、その数秒後にクルーA1が声を発することや身動きすることもないまま足先から海に転落するのを目撃したので、「落水」と叫んだ。 クルーA3は、本件レースの大会本部に定時連絡をするため、船内中央右舷側の航海計器室にいたところ、クルーA2の叫び声を聞いたので直ちに00時06分の時刻とGPSの船位(北緯29°18.94′東経130°13.84′)を記録し、遭難信号を発したのち、海上保安庁に通報した。 本船は、直ちに救命具などを投下するとともに、クルーB1が船首を風上に向けて機関を中立運転とし、船室から出て来た他のクルーがメインセールを降ろして格納したのち、クルーA2の誘導でクルーA1が転落した場所に引き返して同人を捜索した。 クルーA1は、10時05分ごろ、うつ伏せ状態で漂流しているところを海上自衛隊のヘリコプターに救助され、搬送された鹿児島市内の病院で死亡が確認された。 クルーA1の死体検案書によれば、死因は溺水と記載されていた。 本船は、自力で西之表港に入港した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が、奄美大島北北東方沖を北北東進中、クルーA1が、甲板上を移動中に転倒した際、安全ベルトが安全索に掛けられていなかったため、落水したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(クルー) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。