JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-11
発生年月日 2012年08月26日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船昌栄丸転覆
発生場所 和歌山県美浜町三尾漁港南西方沖の蜑取島付近  美浜町所在の紀伊日ノ御埼灯台から真方位073°1,760m付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年11月30日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、平成24年8月26日05時00分ごろ家族が乗船する漁船(総トン数約7トン、以下「僚船」という。)と共に三尾漁港を出港し、本船が、蜑取島付近の漁場で漂泊してカンパチの一本釣り漁を行い、僚船は、蜑取島から離れた漁場で操業を行った。
 船長は、携帯電話で僚船の船長に対し、カンパチが数匹しか釣れていないこと、及び波が高くなったので帰港する旨を伝えた後、蜑取島付近の漁場から発進し、南からの波浪を船尾方から受けながら同島の東方を三尾漁港の港口に向けて北進中、10時40分ごろ、同島の東北東方130m付近に差し掛かったとき、船尾方から波高約4~5mの波浪を受けて一瞬の内に転覆した。
 船長は、本船から海に投げ出され、北方の三尾漁港の港口に向かって泳ぎ始めた。
 和歌山県日高広域消防本部では、10時42分ごろ本事故の目撃者から119番通報を受け、消防のレスキュー隊を出動させるとともに和歌山県防災ヘリコプターの出動を要請し、救助に当たった。
 海上保安庁は、11時12分ごろ和歌山県日高広域消防本部から本事故発生の通報を受け、その後、本船の所属漁業協同組合からも本事故発生の通報を受け、救助に当たった。
 本船の所属漁業協同組合では、本事故を目撃した組合員からの連絡を受けたが、波が高くて漁船を出すことができず、また、本事故の発生を知った僚船も船長の救助に向かったが、波が高くて接近することができず、組合員が、救命浮環などを準備して海岸から泳いでいる船長に声を掛けていたが、海岸付近で船長の姿が見えなくなった。
 船長は、11時31分ごろ和歌山県防災ヘリコプターにより発見されて吊り上げられ、救急車により病院に搬送されたが、病院で死亡が確認され、死因は溺水と検案された。
 本船は、所属漁業協同組合の漁船にえい航されて帰港した。
原因  本事故は、本船が、台風15号の影響で南からの波浪が打ち寄せる状況下、三尾漁港の港口に向けて北進中、船尾方から波高約4~5mの波浪を受けたため、転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。