JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-11
発生年月日 2011年10月27日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 貨物船栄勢丸衝突(のり養殖施設)
発生場所 播磨灘の鹿ノ瀬付近  兵庫県淡路市所在の江埼灯台から真方位265°7.8海里付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年11月30日
概要  本船は、船長及び航海士ほか2人が乗り組み、平成23年10月26日23時25分ごろ、大阪府阪南港を出港して兵庫県姫路市姫路港に向かい、航海士が、27日02時00分ごろ、明石海峡航路中央第1号灯浮標を通過して明石海峡航路西口を出た所で船橋当直に就き、3Mレンジとしたレーダー及びGPSプロッター(以下「本件GPS」という。)が作動していること、また、自動操舵となっていることを確認し、操舵装置の後方で椅子に腰を掛けて船橋当直を行った。
 航海士は、船位を確認したのち、カンタマ南灯浮標の灯光を船首やや右舷寄りに見て同灯浮標の約0.5M南を船首目標とし、本件GPSに入力した針路線に沿うように‘マグネットコンパスのレピーターに取り付けられた針路設定つまみ’(以下「針路設定つまみ」という。)を回して航行した。
 本件GPSに残された本船の本事故発生当時の航跡によれば、本船は、明石海峡航路西方灯浮標の北方約0.9Mを通過し、その後、対地針路約253°(真方位)で航行してカンタマ南灯浮標の南方約0.8Mを通過したのち、鹿ノ瀬付近に設置されたのり養殖施設(以下「本件養殖施設」という。)の東端付近に進入した。本船は、その後、約90°右転して本件養殖施設内を北北西進し、本件養殖施設の北端付近から本件養殖施設外に出たのち、北北東進して播磨灘北航路第10号灯浮標の東方において左転し、姫路市上島の北方に向けて北西進した。
 本船は、速力約7.5ノット(kn)(対地速力、以下同じ。)で次の変針予定場所であるカンタマ南灯浮標の南方沖に向けて航行中、航海士が居眠りに陥った。
 本船は、航海士が居眠りしていたので、変針予定場所を通過し、03時00分ごろ、本件養殖施設と衝突した。
 航海士は、ふと目が覚め、周囲を見渡すと明るかったので、本件GPSにより本件養殖施設に進入したことを確認したが、のり網がまだ設置されていないと思い、慌てて右転して本件養殖施設内を北進した。
 航海士は、本件養殖施設の北側から本件養殖施設外に出たのち、上島の北方沖に向けて上島東方沖を北西進中、巡視艇に停船するように指示されて上島付近で停止した。
 本船は、その日のうちに姫路港に入港して揚げ荷役を行ったのち、和歌山県日高港に入港して潜水調査を行ったところ、プロペラにロープが絡んでいるのを発見し、除去作業を行った。
原因  本事故は、夜間、本船が、播磨灘の鹿ノ瀬付近を西進中、単独で船橋当直中の航海士が居眠りに陥ったため、変針予定場所を通過して本件養殖施設と衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。