
| 報告書番号 | MA2012-10 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2011年06月08日 |
| 事故等種類 | 衝突(単) |
| 事故等名 | コンテナ船MSC FIRENZE衝突(岸壁) |
| 発生場所 | 阪神港大阪第3区の大阪南港C-9岸壁 大阪府大阪市所在の大阪北港口防波堤灯台から真方位127°1,540m付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 30000t以上 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2012年10月26日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか20人が乗り組み、平成23年6月8日07時20分ごろ大阪灯標の沖に到着して阪神港大阪区に入り、船長が、操船の指揮を執り、一等航海士を船長補佐に、操舵手を手動操舵にそれぞれ就け、水先人に操船を委ね、徐々に減速しながら、大阪第3区の大阪南港C-9岸壁(以下「本件岸壁」という。)に着岸するため、内港航路に向かった。 水先人は、内港航路に入り、07時35分ごろ機関を極微速力前進とし、約9.7ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で海上保安庁大阪内港信号所沖を通過したのち、07時43分ごろ操船補助のタグボート1隻(総トン数194トン、3,600馬力)からタグラインを本船の船尾に取った。 水先人は、着岸に備えてタグボートに船尾方向へ引かせ、減速しながら内港航路の中央部を北東進中、本件岸壁の西側に隣接する国際フェリー岸壁の西方に差し掛かった頃、船長と共に右舷側のウイングに移動し、遠隔操船スタンドで船舶自動識別装置(AIS)の速力計で速力を確認しながら操船に当たった。 水先人は、本船とほぼ同喫水の大型コンテナ船を本件岸壁に着岸させた際には、国際フェリー岸壁の西方で約5kn に減速したのちに本件岸壁に向けて右回頭を始めたが、余り減速すると舵効が低下するので約7knの速力で右回頭を始め、内港航路の南側境界線から航路外に出た。 水先人は、07時49分ごろ、速力が約6.0knとなって本件岸壁に向首した頃、機関を大きく後進にかけると船首が右に振れて本件岸壁に衝突する虞があると思い、機関を極微速力後進とし、約5.4knの速力になった頃、タグボートに対して全速力で引くように指示した。 水先人は、右回頭を続けながら微速力後進として本件岸壁に接近したが、速力が4kn以下にならないので、タグボートに対して全速力で引いていることを確認した。 水先人は、船首配置の二等航海士から本件岸壁までの距離が約80mとなった旨の報告を受け、続いて約60mとの報告があったとき、船長から「近い」と言われたが、タグボートが全速力で引いているので、前進行きあしを止めることができると思った。 船長は、本件岸壁までの距離が約60mとの報告を受けたとき、水先人に対し、「近い」と言ったが、機関等の操作を指示しなかった。 水先人は、本件岸壁までの距離が約40mとの報告があったとき、バウスラスターを左一杯とし、機関を全速力後進としたが、前進行きあしを制御することができず、07時52分ごろ本船が本件岸壁に衝突した。 水先人は、08時20分ごろ本船を本件岸壁に着岸させたのち、現場を確認の上、海上保安庁などに事故発生を通報した。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、阪神港大阪第3区にある本件岸壁において着岸作業中、水先人が、タグボートにより船尾方向に引かせるとともに、本船の機関を微速力後進にかけて減速しながら本件岸壁に接近したものの、前進行きあしの制御が適切に行われなかったため、本件岸壁に衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。