JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-10
発生年月日 2012年03月01日
事故等種類 乗揚
事故等名 砂利・石材運搬船第五大竜丸乗揚
発生場所 三重県鳥羽市鳥羽港北北西方沖  鳥羽市所在の桃取水道大村島灯標から真方位076°1,400m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年10月26日
概要  本船は、船長ほか3人が乗り組み、三重県紀北町長島港で揚げ荷役を終え、バケットの修理のため、空倉状態の船首約1.70m、船尾約3.40mの喫水で平成24年3月1日15時50分ごろ三重県松阪市松阪港に向けて出港した。
 船長は、三重県南伊勢町神前湾沖で船橋当直を一等航海士に任せて降橋し、自室で睡眠を取ろうとしたが眠ることができず、三重県志摩市大王埼を通過後、食堂で食事をとることにし、いつものように赤ワインに漬けた黒豆を約5~10粒ご飯に乗せて食べ、その赤ワインをちょこのような小型の酒器で少量飲んだ。
 船長は、19時30分ごろ鳥羽市安楽島東方の加布良古水道において、一等航海士から単独で船橋当直を引き継ぎ、鳥羽市坂手島と同市菅島との間を通過後、鳥羽市日向島と同市答志島との間に向け、速力約11.5ノットで手動操舵により北西進中、眠気を感じて窓を開けたが、椅子に腰を掛けた姿勢でいつしか居眠りに陥った。
 本船は、日向島と答志島との間を通過して変針予定場所に達したが、変針することなく航行を続け、20時30分ごろ鳥羽市飛島と同市浮島との間の浅瀬(以下「本件浅瀬」という。)に乗り揚げて通過した。
 船長は、衝撃を感じて目が覚め、直ちに機関を停止したものの、船体が徐々に右舷側に傾き始め、機関室を確認した機関長から、3番バラストタンクの測深管の蓋を開けると海水が噴き出すので、船体に破口を生じている可能性があるとの報告を受けた。
 本船は、機関を前進とし、沈没の虞を考えて陸岸寄りに西北西進中、船体が約9°まで傾いたため、三重県伊勢市所在の神前灯台から真方位324°1.9海里付近において右舷錨を投下したのち、海上保安庁の指示により全員が救命ボートで退船した。本船の乗組員は、21時41分ごろ同庁の巡視艇に救助された。
 船長及び機関長は、その後、傾きが水平に戻って安定した状態に あった本船に戻り、船長が船舶関係書類を持ち出し、機関長が燃料タンクのバルブを閉め、エアー抜きにウエスを詰めてビニール袋で覆う作業を行い、巡視艇に戻った。
 本船は、2日01時30分ごろ右舷側に傾き、船首から沈没した。
 本船は、約3か月後、サルベージ会社により引き揚げられたのち、廃船となった。
原因  本事故は、夜間、本船が、坂手島丸山埼を通過して北西進中、単独で船橋当直中の船長が居眠りに陥ったため、変針予定場所を通過して本件浅瀬に向けて航行し、本件浅瀬に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。