JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-9
発生年月日 2011年09月09日
事故等種類 沈没
事故等名 押船ふじ丸台船1205号沈没
発生場所 愛媛県今治市大三島と伯方島の間の鼻栗瀬戸北口  今治市所在の上浦港須鼻防波堤灯台から真方位163°3,670m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 引船・押船:非自航船
総トン数 5~20t未満:500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年09月28日
概要  A船は、船長ほか1人が乗り組み、船体ブロック用の鋼材約150tを積載したB船をえい航し、今治市の大三島と伯方島の間の鼻栗瀬戸の北口に近い大三島の東岸にある造船所の岸壁に向かった。
 A船は、平成23年9月9日08時15分ごろ、着岸予定の岸壁約1km手前で着岸に備え、えい航から押航の態勢に切り替え、B船の船尾3か所(左舷、中央、右舷)とA船の船首中央及び船尾左右舷の計3か所をそれぞれつないだ。
 船長は、船尾左右舷はえい航中と同様にワイヤでつないだものの、船首中央については、着岸後の作業の迅速化を考慮し、直径30mmの化学繊維製ロープ(以下「ロープ」という。)を1回巻いてつないだ。
 A船は、甲板員がB船に移乗して前方の見張りに当たり、造船所の岸壁に向かって対地速力(以下「速力」という。)約2ノット(kn)でB船の押航を始め、08時25分ごろ、岸壁の手前約200mに至ったとき、両船が潮流で右舷側へ押されてA船が船尾の方から左舷に大きく傾いた。
 A船は、08時27分ごろ、船首中央のロープが切断し、更に左舷へ大きく傾き、開いていた機関室の左舷側出入口から大量の海水が同室に流れ込むようになり、08時32分ごろ井ノ口港洲ノ鼻防波堤灯台から真方位163°3,670m付近において沈没した。
 A船は、保有していた燃料油の一部が海上に流出したが、巡視艇などによって拡散された。
 一方、船長は、操舵室に閉じ込められて海中に没したものの、開けていた操舵室ドアからはい出て浮上し、沈没場所から約200m流されていたB船に甲板員の手を借りてはい上がった。
 沈没したA船は、翌10日20時30分ごろクレーンで引き揚げられ、その数日後、機関の濡損等が著しかったので廃船処理された。
原因  本事故は、A船が、鼻栗瀬戸の北口付近において、着岸に備えてえい航していたB船を押航に切り替える際、A船の船尾左舷、船首中央、船尾右舷とB船船尾の左舷、中央、右舷の3か所をそれぞれつないだが、船首中央はロープを使用しており、約2knの速力でB船を押航しながら岸壁に接近中、船首中央のロープが切断したため、左舷に傾き、海水が機関室に流れ込んで沈没したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。