
| 報告書番号 | MA2010-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2009年06月05日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 漁船稲荷丸漁船明雄丸衝突 |
| 発生場所 | 福島県浪江町請戸漁港東方沖 小良ケ浜灯台から真方位030°9.3海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 仙台事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船:漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年06月25日 |
| 概要 | A船は、船長A及び甲板員Aほか2人が乗り組み、沖合底びき網漁の目的で、平成21年6月3日08時30分ごろ福島県相馬市松川浦漁港を出港し、福島県東方沖で操業を繰り返した後、5日01時00分ごろ同県広野町東方沖10M付近で操業を終え、01時20分ごろ帰航を開始した。このころ視程は100m以下となっていた。 船長Aは、A船の針路を約350°に定め、2台のレーダーを3M及び0.75Mレンジとして作動させ、約11ノット(kn)の通常の速力として、自動操舵で航行した。 船長Aは、01時40分ごろ甲板員Aと船橋当直を交代し、その後操舵室後部の寝台で仮眠した。当直交代に際し、船長Aは、甲板員Aに対して、GPSプロッターのコースライン上を航行することと、視界が悪いので気を付けるようにとの指示を行った。 甲板員Aは、操舵室右舷側の窓を開けて長いすに腰掛け、単独で船橋当直についたが、当直を交替したとき、2台のレーダーには他船の映像などは映っていなかった。 甲板員Aは当直を続け、その後居眠りに陥り、A船はB船と衝突した。 甲板員Aは、衝撃を感じて衝突に気付き、ぼう然としていたが、振動で目覚めた船長Aが機関を停止し、A船は03時00分ごろB船に接舷して、位置をGPSプロッターで確認した。 B船は、船長Bほか2人が乗り組み、かれい刺し網漁の目的で、平成21年6月5日00時34分ごろ福島県浪江町請戸漁港を出港し、同港東方沖の漁場で揚網作業を行った。B船の出港時、視程は約150mで、沖合では一時視界が回復したが、02時30分ごろから再び視程が50~60mになっていた。 船長Bは、B船のレーダーを0.75Mレンジとして作動させ、主機を中立運転とし、主機と舵の操縦位置をリモコン側に切替えて、リモコンスイッチを右舷船首部の揚網機架台に置き、他の2人の乗組員とともに揚網作業を行っていたとき、ほぼ右舷正横、距離50~60mのところからB船に向かってくるA船を視認した。 船長Bは、パニック状態に陥り、リモコンスイッチのことを忘れ、操舵室に行って機関を運転しようとしたが、操舵室では操作ができず、リモコンスイッチのところに戻ろうとしたが、A船が至近に接近していたので、作業中の2人の乗組員に声をかけ、全員が船尾甲板に逃げて付近の構造物につかまったとき、A船の船首とB船の右舷中央部とが衝突した。 船長Bは、A船がそのままB船を約10秒間押し、A船の左舷船尾とB船の右舷船首とが再度衝突してA船が離れたあと、時刻が02時50分であること及び位置をGPSプロッターで確認し、僚船に漁業無線で救助を要請した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、視界制限状態の請戸漁港東方沖において、A船が北進中、B船が揚網作業中、単独で船橋当直中の甲板員Aが居眠りに陥って、B船に向けて航行し、また、B船が見張りを行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。