JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-8
発生年月日 2012年03月12日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船義彦丸乗組員死亡
発生場所 不明(福岡県苅田町苅田港内北方の新松山船だまり~同船だまりから東北東方沖200m付近の同港内)
管轄部署 門司事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年08月31日
概要  本船は、船長及び甲板員1人が乗り組み、平成24年3月12日08時30分ごろ、養殖カキを収穫するために‘苅田港内北方の新松山船だまり’(以下「松山船だまり」という。)を出港し、松山船だまり北東方約1海里にある‘羽島北方に設置された養殖かき筏’(以下「羽島北方筏」という。)に向かった。
 船長は、松山船だまりを出港してから椅子に腰を掛け、同船だまりから東北東方向に続いている岸壁沿いにある消波ブロック沖側の浚渫された水路を速力約10ノット(kn)にして手動操舵で東北東進した。
 船長は、08時40分ごろ羽島北方筏に到着したが、船首部の係留作業を行う甲板員の姿が見えなかったので、甲板員が途中で海に転落したか松山船だまりで伝馬船に移ってしまったのかと思い、反転して海面を捜しながら速力約13~14knで帰航中、松山船だまり近くの岸壁上に消防車両が到着しているのを認めた。
 船長は、08時48分ごろ松山船だまりに帰港したが、甲板員が見当たらなかったので海上保安庁に通報したところ、海中転落者がいることを知り、伝馬船に乗り換えて甲板員を捜しに出港したところ、苅田町消防本部の潜水隊員が消波ブロック上に甲板員を引き揚げているのを目撃した。
 甲板員は、通常、松山船だまり出港時に船首部の係留索を外して船首部甲板でカキを入れる網や籠を整理したのち、羽島北方筏に到着するまで右舷側の船縁に腰を掛けて待機していた。
 甲板員は、08時34分ごろ松山船だまりから東北東方約200mの消波ブロック北方沖約15mの海面で浮き沈みしながら大声を出して助けを求めていたところを付近の会社の2階で作業をしていた会社員に発見され、08時35分に119番通報された。
 甲板員は、08時58分ごろ、苅田港北防波堤灯台から真方位306°2,400m付近において、着用していた合羽の上衣が海面に浮き、その下でうつ伏せ状態となり、心肺停止となっていたところを潜水隊員が発見して救助したのち、病院に搬送されたが、10時20分死亡が確認された。
 甲板員の死亡診断書によれば、死因は溺水であり、死因に影響を及ぼした病名として低体温症と記載されていた。
原因  本事故は、本船が苅田港内の船だまりを出港後、甲板員が落水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。