JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-8
発生年月日 2012年01月21日
事故等種類 火災
事故等名 貨物船DE CHENG火災
発生場所 福岡県宗像市筑前大島北北東方沖  宗像市所在の筑前大島灯台から真方位015°18.0海里付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年08月31日
概要  本船は、船長ほか8人が乗り組み、ミックススクラップと称する、鉄、アルミニウム、プラスチック、木材、紙等の廃材が含まれる種々雑多なスクラップ約924tを積載し、平成24年1月18日12時15分ごろ(日本標準時、以下同じ。)愛知県三河港を出港し、関門海峡を通過したのち、燃料補給予定の大韓民国釜山港に向け、北西進していたところ、21日18時00分ごろ、筑前大島北北東方沖において、船内巡視中の三等機関士が、ハッチカバーの隙間のうち、船倉中央左舷寄りの2か所から立ち上る白煙を発見し、船橋で航海当直中の一等航海士に知らせた。
 一等航海士は、直ちに火災警報を鳴らして船内に知らせ、VHFを使用して海上保安庁に救助を要請した。
 船長は、18時05分ごろ昇橋し、直ちに総員に消火配置に就くよう指示した。
 船長は、風を後方から受けるよう操舵を指示し、ハッチカバーを開放させた。
 機関長は、電動雑用ポンプ2台を運転して消火ラインへの送水を開始した。
 本船は、乗組員7人が上甲板右舷側で消火ラインに取り付けた3本の各消火ホースを、1人がディーゼル機関駆動の持ち運び式消防ポンプを使用して消火に努めたが、同放水等により、船体が右舷に約3°傾いていたところ、徐々に左舷側に傾きが変わっていった。
 本船は、左舷に約15°傾いた状態で火勢が拡大し、火炎が船橋ハウス高さに達して危険な状況となったので、22時00分ごろ船長が総員退船を決め、救命いかだ及び救命艇に乗って退船したのち、本船からの救助要請を受けて来援した海上保安庁の消防船、巡視船及び巡視艇に乗組員全員が救助された。
 本船は、22日になって火勢は衰えたものの、鎮火には至らず、無人で左舷に約15°傾斜した状態で響灘を漂流した。
 本船は、船舶所有者が救助契約を結んだサルベージ会社が、08時10分ごろ海上保安庁の協力を得て本船船尾にえい航用ワイヤロープを取り、プロペラ軸をワイヤロープ等で固定した上、08時17分ごろ同サルベージ会社手配のタグボートによりえい航が開始された。
 本船は、12時50分ごろ筑前大島南方沖にえい航されたが、鎮火が確認できず、タグボートが引き続き警戒に当たり、鎮火が確認された28日10時00分ごろまで監視されたのち、タグボートにより関門港門司区第6号岸壁に着岸後、損傷状況等の確認が行われた。
原因  本事故は、本船が、筑前大島北北東方沖を北西進中、積荷のスクラップが燃え上がったことにより発生した可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。