
| 報告書番号 | MA2010-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2009年03月01日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 貨物船第47天神丸乗組員負傷 |
| 発生場所 | 大分県津久見湾 楠屋埼灯台から真方位214°2.3海里付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 500~1600t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年06月25日 |
| 概要 | 本船は、ハッチ1個を備えた砂利運搬船兼貨物船で、船長ほか4人が乗り組み、石灰石約2,200トンを積載して、平成21年3月1日10時10分ごろ大分県津久見港を出港し、船長が操船に当たり、一等航海士、一等機関士及び二等機関士が、開放されたままの、‘ハッチのふた9枚を鎖で連結した油圧式ハッチふた’(以下「油圧式ハッチふた」という。)を閉鎖することとした。 二等機関士はハッチの船首方にあるクレーンの右舷側に設置された油圧式ハッチふた開閉スタンドの操縦レバー(以下「本件操縦レバー」という。)につき、一等機関士はクレーンにより船体の横傾斜を微調整するため運転台に入り、一等航海士は左舷側甲板にいた。 二等機関士が本件操縦レバーを閉に操作し、ハッチ後部と船橋の間に立った状態で格納されていた油圧式ハッチふたは船首方に引かれて順次閉鎖状態になったが、あと3枚が残ったころ、不具合により油圧式ハッチふたが停止した。 二等機関士、一等機関士及び一等航海士は、不具合箇所を探したところ、油圧式ハッチふたの左舷後部付近において、ガイドローラー(以下「ローラー」という。)及び鎖に不具合があることがわかったが、この種の不具合は過去に何回も生じていることから、いつものように油圧式ハッチふたを戻したのち、再度、閉鎖することとした。 一等航海士は、左舷後部甲板において、油圧式ハッチふたをまだ動かすことはないだろうと思い、ローラーが通るガイドプレートに左手を置き、不具合箇所を見ていた。 本件操縦レバーについて操作を始めようとした二等機関士と左舷中央部甲板に立っていた一等機関士は、一等航海士がガイドプレートに左手を置いていることに気付かず、二等機関士が本件操縦レバーを開の方向に操作し、ローラーが作動したとき、一等航海士の左手がローラーとガイドプレートの間に挟まれた。 一等機関士は、一等航海士のうめき声を聞いて事故に気付き、二等機関士に合図を送り、油圧式ハッチふたを直ちに停止させるとともに一等航海士の左手をローラーから離させた。 事故の報告を受けた船長は津久見港に帰港し、搭載艇で一等航海士を岸壁まで運び、津久見市内の病院に搬送した。一等航海士は応急処置を施されたのち、救急車で大分市内の病院に移送されて手術を受けたが、左手挫滅創、ぼ指切断の負傷を負った。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、津久見湾においてハッチの閉鎖作業中、一等航海士が左手をガイドプレートに置いていることに気付かずに本件操縦レバーが操作されたため、左手がローラーとガイドプレートの間に挟まれたことにより発生したものと考えられる。 一等航海士が左手をガイドプレートに置いていることに気付かずに本件操縦レバーが操作されたのは、本件操縦レバーを操作する二等機関士の位置からは一等航海士の胸から下が死角となっており、一等航海士の状況を確認することができなかったことによるものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:一等航海士 |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。