JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-8
発生年月日 2011年10月14日
事故等種類 乗揚
事故等名 油タンカー兼液体化学薬品ばら積船董和丸乗揚
発生場所 阪神港神戸第4区の兵庫県神戸市兵庫区遠矢浜町の護岸  神戸市所在の神戸灯台から真方位087°850m付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年08月31日
概要  本船は、船長ほか4人が乗り組み、平成23年10月14日18時05分ごろ阪神港大阪区を空船で出港し、愛知県名古屋港に向かう予定であったが、気象ファックスにより外海では波高約2~2.5mの南~南西の波浪があることを知ったので、荒天待機を兼ねて清水等を補給するため、19時20分ごろ、阪神港神戸第4区の神戸灯台から167°(真方位、以下同じ。)990m付近の検疫錨地(水深約14m及び底質泥)に右舷錨を入れ、錨鎖3節を使用して錨泊した。
 船長は、外海が時化ていたために荒天待機したが、検疫錨地付近では北東風が強く吹いていなかったので、ふだんは錨鎖2節の使用のところを錨鎖3節を使用したことから、走錨することはないものと思った。
 船長は、レーダーにより北方の神戸市兵庫区遠矢浜町の護岸(以下「本件護岸」という。)までの距離が約0.5海里(M)であることを確認したのち、19時40分ごろ守錨当直者を配置せずに降橋した。
 船長は、22時20分ごろ昇橋し、レーダー及びGPSプロッターにより船位を確認したところ、本件護岸までの距離が約0.46Mであり、風向が変化して船首が約125°を向いていたものの、風が強く吹いておらず、走錨している様子はなかったので、錨鎖3節の状態で守錨当直者を配置せずに錨泊を続け、22時30分ごろ降橋した。
 本船は、風力7(風速13.9~17.1m/s)の南西風と波高約2mの波浪を受けて錨泊位置から約030°方向に走錨し、23時00分ごろ本件護岸の消波ブロックに乗り揚げた。
 船長は、降橋したのち、自室でテレビを見て23時前に就寝したが、間もなく衝撃を受けて昇橋したところ、本船が本件護岸の消波ブロックに乗り揚げたことを知り、VHF無線電話で海上保安庁に救助を要請した。
 本船は、23時40分ごろ機関を使用して自力で消波ブロックから離れ、15日00時40分ごろ検疫錨地の南方沖で右舷錨を投じ、錨鎖5節を使用して錨泊した。
原因  本事故は、夜間、本船が、瀬戸内海に海上強風警報が発表されている状況下、阪神港神戸第4区の検疫錨地において、錨鎖3節で単錨泊中、守錨当直者を配置していなかったため、風力7の南南西風と波高約2mの波浪を受けて走錨し、本件護岸に向けて圧流され、本件護岸の消波ブロックに乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。