
| 報告書番号 | MA2012-7 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2011年07月09日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 貨物船S ACE貨物船明宝丸貨物船八戸丸衝突 |
| 発生場所 | 山口県宇部市宇部港沖の山ふ頭 宇部港西防波堤灯台から真方位032°680m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:貨物船:貨物船 |
| 総トン数 | 5000~10000t未満:500~1600t未満:10000~30000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2012年07月27日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか16人が乗り組み、左舷錨を入れて右舷横着けで係留中の宇部港沖の山ふ頭2号岸壁(以下、沖の山ふ頭の岸壁名称については、「宇部港沖の山ふ頭」を省略する。)から離岸して出港するため、平成23年7月9日15時35分ごろ全係船索を放し、3節入れていた左舷錨鎖を巻き始めた。 A船は、錨鎖の2節目が甲板上となり、錨鎖の方向が左舷船尾方となったとき、錨鎖を巻きながら船尾が岸壁に接触しないように機関と舵を使用してゆっくりと前進した。 船長Aは、錨鎖の1節目が甲板上となり、錨鎖の方向が左舷船尾方となったとき、錨鎖が強く張った状態となったが、海底の泥や捨てられた網等が引っ掛かかっているのだろうから問題ないと思い、引き続き錨鎖を巻き続けながら約2ノットの速力で前進した。 A船は、1号岸壁に左舷横着けで係留中のB船の沖側を約80m隔てて通過し、B船がA船の後方約100mになった頃、船首配置の一等航海士が「ワンアンカーアップ、クロスアンカー」と船長に報告したが、その約1~2分後、船尾配置の二等航海士が「アナザー スモールシップ セイリング、トゲザー セイリング」と報告した。 船長Aは、一等航海士に対して宇部港西防波堤を通過後に機関を停止してクロスアンカーを解くと伝えたのち、二等航海士の報告を聞いてウイングに出たところ、B船がA船の後方から付いてくる状態であったので、A船の錨がB船の錨鎖と絡み、B船を引いていることを理解した。 船長Aは、フェンダーを準備させた上、レーダーでB船との距離を測らせながら機関を種々に使用して宇部港西防波堤を通過したのち、16時20分ごろ、B船の行きあしがなくなったのを確認し、A船の右舷錨を投入して停止した。 B船は、船長Bほか5人が乗り組み、右舷錨を入れて錨鎖4節を出して1号岸壁に左舷横着けで係留し、13時30分ごろ荷役が終了したので出港予定時刻を19時00分ごろとし、14時00分ごろ乗組員全員が上陸した。 B船は、無人状態で停泊中、A船の左舷錨がB船の右舷錨鎖と絡み、A船に引かれたことから、B船の船首側係船索から次々に4本が切断し、右回りに回転して1号岸壁から離れた。 B船は、A船に引かれていたとき、15時55分ごろ、右舷側船首部と5号岸壁に右舷横着けで接岸中のC船の左舷側尾部とが衝突した。 C船は、船長Cほか10人が乗り組み、08時10分ごろ5号岸壁に右舷横着けで係留し、10時10分ごろから石灰石の積み荷役を始めた。 C船は、15時55分ごろ、大きい音とともに衝撃を感じて5人の乗組員が甲板上に出たところ、無人のB船がC船に接触したのち、A船に引かれて移動して行くのを目撃し、海上保安庁ほか関連会社に連絡した。 A船の宇部港における代理店は、港内にいた同代理店所属のタグボートからA船が無人のB船を引いているとの報告を受け、同タグボートに対し、B船に移乗してB船を停止させるよう要請した。 B船は、A船の後方約45mのところを引かれていたが、行きあしがほぼなくなった頃、タグボートの乗組員1人が乗船し、左舷錨を投入して停止した。 |
| 原因 | 本事故は、A船が、宇部港の2号岸壁から離岸する際、揚錨中の左舷錨が1号岸壁に無人で係留していたB船の投入している錨鎖に絡んだため、A船が、前進してB船の錨鎖を引いてB船の係留索を切断し、また、B船を引いて航行してB船が5号岸壁に係留中のC船と衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。