JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-7
発生年月日 2010年12月22日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 自動車運搬船蓉翔丸衝突(陸上荷役施設)
発生場所 宮城県仙台塩釜港仙台区中野ふ頭  仙台市所在の仙台北防波堤灯台から真方位274.5°2,000m付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 10000~30000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年07月27日
概要  本船は、船長ほか10人が乗り組み、研修員4人を乗せ、仙台塩釜港仙台区の中野ふ頭4号岸壁に入船右舷着けするため、平成22年12月22日12時45分ごろ仙台区沖に至った。
 船長は、船舶所有者の仙台支店から、入港のために沖待ちしている先船にタグボート2隻を使用させてほしい旨の依頼を受けて了承し、タグボートが先船の入港作業を終えたのち、本船の支援に来るように打ち合わせた。
 船長は、仙台区の港外で待機して気象状況の変化を見ていたところ、13時00分ごろ、仙台支店と仙台区に停泊していた僚船から、港内の風向がほぼ北東であり、風速が12~13m/s、瞬間的に18~19m/sである旨の情報を入手し、午後には風が弱まるという気象会社の予報もあり、港内では風が収まるものと思い、タグボートの支援なしで入港することとし、14時00分ごろ先船の6海里(M)後方から仙台第1号灯浮標に向けて入港を開始した。
 船長は、約20m/sの東風によって風下に圧流されながら、約15.3ノット(kn)の速力で北西進して仙台区に入り、沖防波堤付近を通過中、先船の係留岸壁が港奥に変更になった旨の連絡を仙台支店から受け、着岸作業時にタグボートの支援が遅れることを知ったが、航行している海域が狭く、引き返すことはできなかった。
 船長は、風向が北に回ったのを知り、減速しながら航行して北防波堤通過後に微速力前進とし、風下に圧流されるのを警戒したため、約10knの速力で西進して中野ふ頭に接近した。
 船長は、中野ふ頭に接近し過ぎていると感じていたが、係留する中野ふ頭4号岸壁に近くなってA防波堤付近で極微速力前進の約6knに減速したところ、北東の強風により船首が風上に向けて右転するようになり、舵が効かなくなった。
 船長は、微速力前進に増速して舵が効くようにしたものの、岸壁に近くなっていたことから減速し、船首が風上に向くことを抑えることができず、衝突の危険を感じて後進をかけ、船首尾のスラスターを使用したが、14時23分ごろ本船の船首部が中野ふ頭1号岸壁のアンローダーに衝突した。
 本船は、後進をかけて岸壁を離れ、中野ふ頭4号岸壁に出船左舷着けで着岸した。
原因  本事故は、低気圧が接近し、暴風及び波浪警報が発表されている状況下、本船が、仙台塩釜港仙台区の港外で待機していた際、船長が港内では風が収まるものと思い、タグボートの支援なしで入港したため、風速約20~30m/sの風により係留予定岸壁付近で船首が風上に向けて右転し、アンローダーに衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。