JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-6
発生年月日 2011年10月20日
事故等種類 乗揚
事故等名 漁船海涼乗揚
発生場所 長崎県佐世保市相浦港南西方の大平瀬  肥前大平瀬灯標から真方位120°150m付近
管轄部署 長崎事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年06月29日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、平成23年10月19日17時00分ごろ佐世保市黒島にある黒島漁港を出港して黒島北方約1,300mの漁場で一本釣り漁の操業を行ったのち、20日03時30分ごろ水揚げのために相浦港に向かい、相浦港中央卸売水産市場において水揚げを行った。
 本船は、水揚げを終えたのち、04時過ぎごろ相浦港を出港して黒島漁港に向けて帰途につき、船長が、操舵室右舷側で椅子に腰を掛け、前方の航路標識や島々を目視により確認しながら手動操舵により航行した。
 船長は、相浦港1号防波堤(以下「1号防波堤」という。)の約200m手前から徐々に増速し、1号防波堤を通過したのち、肥前大平瀬灯標(灯質:連続急閃白光)と丸曽根灯浮標(灯質:モールス符号緑光 毎8秒にB(- ・・・))の間(約850m)のほぼ中央に向けて約20ノットの速力で南西進した。
 船長は、出漁前によく眠れなかったので操業中から多少眠気を感じており、水揚げを終えたこともあって1号防波堤を通過した頃から眠気が強くなった。
 船長は、ふだん眠気を催したときには、風防から顔を出して外気に当たっていたものの、相浦港から黒島漁港までは約25分間であるので、帰港するまでは眠気を我慢することができると思い、椅子に腰を掛けた姿勢で手動操舵を続けた。
 船長は、右舷前方に肥前大平瀬灯標と左舷前方に丸曽根灯浮標の灯光を視認したのち、前方に他船が見当たらず、帰途についた安心感から気が緩み、椅子に腰を掛けて舵輪の頂部を左手で持ち、風防の右舷側壁を右手で持っていたところ、居眠りに陥った。
 本船は、大平瀬に向けて航行するようになり、大平瀬東側の干出浜(岩)に乗り揚げた。
 船長は、乗揚時の衝撃で舵輪前の棚に頭部が当たって目が覚め、本船が、船首を西方に向けて岩場に乗り揚げていることに気付き、04時40分ごろ携帯電話で知人に救助を要請した。
 本船は、自然離礁して付近海域を漂流していたところ、来援した知人の船に救助されて相浦港にえい航された。
船長は、相浦港で救急車により病院に搬送され、頭部切創等と診断された。
原因  本事故は、夜間、本船が、相浦港南西方沖を手動操舵で南西進中、単独で船橋当直中の船長が居眠りに陥ったため、右回頭しながら大平瀬に向けて航行し、大平瀬東側の干出浜(岩)に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。