
| 報告書番号 | MA2012-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2010年07月16日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 貨物船第十福徳丸液体化学薬品ばら積船律和丸衝突 |
| 発生場所 | 和歌山県串本町樫野埼東方沖 樫野埼灯台から真方位074°2.5海里付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:タンカー |
| 総トン数 | 200~500t未満:100~200t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2012年06月29日 |
| 概要 | A船は、船長A及び航海士Aほか3人が乗り組み、航海士Aが、単独で船橋当直に就き、法定灯火を表示し、ヘッドアップ表示としたレーダーを3Mレンジとして針路約226°(真方位、以下同じ。)、速力約11.0ノット(kn)(対地速力、以下同じ。)で自動操舵により航行中、平成22年7月16日01時05分ごろ、和歌山県那智勝浦町勝浦港の南方約5.4Mに差し掛かったところ、霧により前方の視界が徐々に低下した。 航海士Aは、01時15分ごろ左舷船首3.0M付近にB船のレーダー映像を初めて認め、可変距離マーカーと電子カーソルを使って同映像を監視しながら、同じ針路及び速力で航行していたが、視界が更に悪化して視程が1,000m以下の視界制限状態となったものの、そのことを船長Aに報告せず、霧中信号を行わずに南西進した。 航海士Aは、B船との距離が約2.0Mになったので手動操舵に切り替え、その後、B船との距離が約1.0Mを切った頃、B船のレーダー映像が右舷方に移動するので、B船とは左舷対左舷で通過するつもりで針路を右に約10°、同約45°と順次転じたが、視程が約100mに悪化しており、左舷側至近にB船を視認し、直ちに右舵一杯として機関を停止したものの、01時25分ごろA船の左舷前部とB船の右舷船首部とが衝突した。 航海士Aは、相手船とは左舷対左舷で通過するつもりで、左転は絶対できないと考えていた。 B船は、船長B及び航海士Bほか1人が乗り組み、航海士Bが単独で船橋当直に就き、法定灯火を表示し、3Mレンジでヘッドアップ表示としたレーダーをオフセンターとして自動操舵により航行中、00時25分ごろ、串本町潮岬の南方約1.0Mで霧により視程が約100mの視界制限状態となったが、そのことを船長Bに報告せず、霧中信号を行わずに東進した。 航海士Bは、針路約062°、速力約9.0knで航行していたとき、01時10分ごろ、ほぼ船首方4.5M付近にA船の映像を初めて認め、エコートレイル機能を使って同映像を監視し、そのうち串本町串本港に向かうために左転するつもりでいたので、同じ針路及び速力で北東進した。 航海士Bは、A船との距離が約3.0Mとなったとき、A船の映像が右舷方に移動するので、A船とは右舷対右舷で通過後、串本港に向かうことができるものと思い、自動操舵で針路を左に約10°転じて約3分間直進し、その後、10°ずつの左転を数回繰り返したところ、右舷船首至近に左方を向いたA船を視認したため、直ちに機関を停止し、手動操舵に切り替えて左舵一杯とするとともに、機関を全速力後進としたが、A船と衝突した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、霧により視界制限状態になった樫野埼東方沖において、A船が南西進中、B船が北東進中、航海士Aが、B船を左舷船首3.0M付近にレーダーのみで探知したものの、B船と著しく接近することとなるかどうかを判断せずに航行し、また、航海士Bが、A船を船首方4.5M付近にレーダーのみで探知し、A船との距離が約3.0Mになったとき、A船のレーダー映像が右舷方に移動するので、A船と右舷対右舷で通過後に串本港に向かうことができるものと思い、約10°ずつの左転を順次行ったため、両船が衝突したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。