JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-6
発生年月日 2011年12月14日
事故等種類 火災
事故等名 貨物船阿州山丸火災
発生場所 北海道室蘭市室蘭港第二区  室蘭港南防波堤灯台から真方位117°860m付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年06月29日
概要  本船は、船長、機関長、一等航海士及び二等航海士が乗り組み、室蘭港に錨泊中、平成23年12月14日09時00分ごろ、船長、一等航海士及び二等航海士が、ハッチカバーの錆打ち作業を、機関長が、機関室で整備作業をそれぞれ開始した。
 機関長は、12時40分ごろ、整備作業を終え、機関長室に戻って電気ストーブ(以下「ストーブ」という。)の電源を「強」に入れ、自宅の家族と携帯電話で通話をしたのち、12時59分ごろ、昼食を摂らずに作業を続けている船長らの様子をうかがうために機関長室を出た。
 機関長は、ストーブの電源スイッチを入れた状態のままであることを認識していたが、すぐに機関長室に戻るつもりであったため、あえて電源スイッチを切らなかった。
 機関長は、甲板上で船長に錆打ち作業の進捗状況を尋ねたところ、船首部倉内のダンネージの準備作業も残っている旨の返答があったので、船首部倉内で同作業を行うことを申し出て一等航海士と共に同作業を行ったが、ストーブの電源のことを失念していた。
 船長は、二等航海士に仕上げとして錆止め塗料を塗るよう指示し、二等航海士が、船首方のハッチカバーに向けて移動中、13時45分ごろ、船橋から煙が噴出しているところを発見し、船長に報告した。
 船長は、二等航海士に一等航海士及び機関長へ火災発生を知らせるよう指示するとともに、すぐに船橋までの階段を駆け上がって水道水で消火活動を始め、船橋直下の乗組員居住区へ降りたところ、機関長室からチラチラと炎が上がっているのが見えたので、同室が火元であると思った。
 機関長は、船首部倉内でダンネージの準備作業を行っていたところ、船体中央部のハッチ開口部から、二等航海士による火災が発生した旨の声が聞こえ、すぐに機関長室のストーブの電源スイッチを入れた状態であることを思い出し、急いで消火ポンプ及び消火器等のある機関室へ向かった。
 本船は、乗組員全員による消火活動により、14時05分ごろ鎮火した。鎮火後、付近の他船から通報を受けた海上保安部からの指示により、自力で室蘭港第一区西3号ふ頭に着岸した。
原因  本事故は、本船が、室蘭港において錨泊中、機関長が、機関長室において、コンセントの許容電力を超える消費電力のストーブを接続して使用していたため、配線が過負荷状態となって発火し、機関長室壁面部等に延焼したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。