JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-6
発生年月日 2009年08月10日
事故等種類 転覆
事故等名 交通船第三蒲生転覆
発生場所 兵庫県豊岡市城崎町の城崎大橋下流約540m付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 旅客船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年06月25日
概要  交通船第三蒲生は、船長が単独で乗り組み、作業員2人が同乗し、兵庫県豊岡市城崎町を貫流する円山川において、増水による急流により流される作業台船を止めようとして出航し、平成21年8月10日06時45分ごろ同台船の後方で接舷作業中に転覆した。
 乗船者3人は、全員が落水し、作業員2人が自力で川岸に泳ぎ着いたものの、船長が行方不明となり、後日、河口沖の海上において遺体で発見された。
 また、第三蒲生は、船尾船底部を露出してほぼ水没し、機関室の機器全体及び操舵席の機関操縦装置に濡れ損が発生するなどした。
原因  本事故は、本船が、兵庫県豊岡市城崎町を貫流する円山川において、増水による急流により押し流される台船Aを止めようとして出航したため、川の流れによって右舷側を台船Aに押しつけられる状態となり、姿勢を立て直そうとして、機関を後進にかけて台船Aから離れようとしたとき、川の急流域に入った本船船尾が下流に流され、台船に接触した部分を支点に短時間で左回頭して左舷方への遠心力が生じ、主として、その遠心力による外傾モーメントにより、本船が短時間で左方に傾斜して転覆したことにより発生した可能性があると考えられる。
 本船が、出航したのは、本件乗船者が、流されている台船Aを放置すれば、台船Aが橋と衝突するなどの二次被害の発生を懸念し、バケットの先端の爪で川底をつかんで留まっている台船Bと同じ措置をとれば、台船Aを止めることができ、そのため に、重機の運転者である作業員Bを台船Aに移乗させる必要があると判断したことが関与したことによる可能性があると考えられる。
 台船Aが流されたのは、本件乗船者、A社及びB社が、台風9号の接近に伴う降雨による増水により急流となることの認識がなかったことが関与したことによる可能性があると考えられる。
 本件乗船者、A社及びB社が、降雨による増水により急流となることの認識がなかったのは、本事故前日の夜間に熱帯低気圧が台風に変わったこと、及び当初、城崎大橋周辺で増水の気配がなかったことが、関与したことによる可能性があると考えられる。
死傷者数 死亡:船長
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。