JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-5
発生年月日 2011年05月15日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船松菊丸転覆
発生場所 長崎県壱岐市勝本港北東方沖 壱岐市所在の若宮灯台から真方位099°1,950m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷 死亡:負傷
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年05月25日
概要 本船は、船長ほか甲板員1人が乗り組み、壱岐市丸山(島)の東岸の近くに到着して前日に仕掛けていた刺し網の揚収を始めた。
船長は、右舷船首部に設置した巻き揚げ機により揚網していたところ、刺し網の約5分の4を揚げたところで網が引っ掛かって揚がらなくなったので、残りの網を包丁で切断し、後日、残りの網を揚げることとして帰航を始めた。
船長は、帰航中、残りの網の端に付けていた樽が浮いているのを見つけたので、同樽を揚収したのち、停留して船首を西方の丸山に向けて残りの網を揚げることとし、船長が巻き揚げ機に就き、甲板員が船尾部で船外機付近にいて右舷船首部から残りの網を揚げ始めた。
本船は、丸山の東方約100mにある水上岩(以下「本件水上岩」という。)の付近において船外機を中立とした状態で揚網中、甲板員が「ザー」という音を聞き、巻き揚げ機の音かと思っていたところ、平成23年5月15日06時10分ごろ、突然、右舷側から波高約1~3mの波(以下「本件磯波」という。)が打ち込んで転覆し、船長及び甲板員が海に投げ出された。
甲板員は、転覆した船内で長靴及び救命胴衣を脱いで海面に浮上し、約5~6m離れた本件水上岩に泳ぎ着き、打ち寄せる波で流されないように岩にしがみついて救助を待ったが、船長は、行方不明となった。
 本事故発生場所付近で操業していた僚船は、06時20分ごろ転覆した本船を発見して直ちに捜索救助活動を行い、06時40分ごろ、本件水上岩上にいた甲板員を救助するとともに、転覆した本船の東方100m付近でうつ伏せの状態で漂流していた船長を発見救助した。船長及び甲板員は、救急車で病院に搬送された。
船長は、07時50分死亡が確認され、死因は溺水であった。
甲板員は、低体温症で入院した。
本船は、他の僚船により勝本港までえい航され、陸揚げされた。
原因  本事故は、本船が、勝本港北東方沖の本件水上岩付近で停留して揚網中、本件磯波が船内に打ち込んだため、転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)、負傷:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。