JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-5
発生年月日 2011年01月08日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 油タンカー第一内海丸衝突(桟橋)
発生場所 大阪府泉南市所在の泉州港タンカーバース3号桟橋  関空泉州港タンカーバース灯から真方位100°75m付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー
総トン数 3000~5000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年05月25日
概要  本船は、船長ほか9人が乗り組み、ジェット燃料約5,700㎘を積載し、船首約5.60m、船尾約6.65mの喫水で泉州港の3号桟橋に向けて航行していた。
 船長は、操船指揮に当たり、機関長をエンジンテレグラフの操作に、操舵手を手動操舵にそれぞれ就け、関西国際空港南西端沖において、平成23年1月8日09時23分ごろ3号桟橋を左舷正横約400m離して平行となる針路とし、スロウ・アヘッドで北東進した。その頃、一等航海士ほか2人が、着桟準備のために船首配置に就いた。
 船長は、3号桟橋沖に達したとき、陸上側の着桟準備が整ったことを意味するN旗が見当たらなかったので、着桟準備ができるまで待つこととして右回頭を始めるとともに、エスコート船にN旗が見当たらないことを伝えたところ、エスコート船からN旗は掲げられているので着桟できるとの連絡を受けた。その頃、操舵手から3号桟橋にN旗が掲げられているのを確認したとの報告を受けた。
 船長は、右回頭を終える頃、デッド・スロウ・アヘッドとして3号桟橋に向けて西進~北西進した。
 船長は、一等航海士から桟橋まで約130mとの報告を受け、0.5海里レンジのレーダーで3号桟橋までの距離を確認し、機関長にストップエンジンと号令するとともに、一等航海士に右錨投錨を指示した。
 船長は、行きあしを止めるため、デッド・スロウ・アヘッドと号令した。
 船長は、行きあしが速いと思い、微速力後進にするつもりでスロウ・アップと号令したが、それでも行きあしが止まらなかったので、どうしてなのかと感じながら、半速力後進にするつもりでハーフ・アップと号令した。その頃、一等航海士から「行きあしが速いです」と連絡があった。
 機関長は、3号桟橋が接近しているのにハーフ・アップはおかしいと思い、「ハーフですか。今アヘッドですよ」と船長に問いかけたところ、船長は、機関が前進にかかっていることに初めて気付き、3号桟橋まで約30~40mのところで、フル・アスターンと号令した。その頃、一等航海士から「フル・アスターンにしてください」との連絡があった。
 本船は、機関が後進に切り替わったが、前進行きあしの約3~4ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で船首部が3号桟橋と衝突した。
原因  本事故は、本船が、泉州港の3号桟橋において着桟作業中、船長が、前後進の機関号令を言い間違えて前進力が増したため、機関を後進にしたものの、行きあしを止めることができずに3号桟橋に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。