JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-5
発生年月日 2009年09月21日
事故等種類 乗揚
事故等名 貨物船啓洋丸乗揚
発生場所 山口県周防大島町明神鼻西方沖 大磯灯台から真方位303°250m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年05月28日
概要  本船は、船長ほか4人が乗り組み、石灰石約1,500トンを積載し、船首約3.46m船尾約4.66mの喫水で、山口県大畠瀬戸に向けて東進中、一等航海士(以下「航海士A」という。)が大畠瀬戸の通航状況を見学するため、祝島の少し手前で昇橋した。
 船長は、二等航海士(以下「航海士B」という。)の当直時間であったが、大畠瀬戸の通航に備え、操船指揮をとるため、本船が祝島に並んだころ昇橋した。
 船長は、操舵室の右舷側前面で自ら操船指揮をとり、航海士Bを手動操舵に当たらせ、航海士Aは、操舵室の左舷側で大畠瀬戸の通航状況を見学していた。
 船長は、平成21年9月21日14時34分ごろ、大磯灯台から259°(真方位、以下同じ。)2,130m付近で、レーダーやGPSで船位を確認しないまま、約073°の針路に定め、約11.2ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)として右方にある大磯灯台に注意しながら航行した。
 船長は、乗揚の30~40秒前、大磯灯台から284°450m付近で、予定の変針場所に到達したものと思い、レーダーやGPSで船位を確認しないで、085°の針路を航海士Bに指示した。
 航海士Aは、約085°の針路により、本船の船首が計画針路より右方を向いていることを不審に思い、海図で確認するため操舵室後方の海図台へ向かった。
 本船は、約085°の針路及び約11.2knの速力で航行し、14時41分ごろ、大磯灯台から303°250m付近の岩礁に乗り揚げた。
 船長は、航海士A及び航海士Bに船体の点検を命じ、14時45分ごろ、海上保安部及び安全統括管理者に連絡した。
原因  本事故は、本船が、周防大島町明神鼻西方沖を大畠瀬戸に向けて東進中、レーダーやGPSを活用して船位を確認しなかったため、本件灯浮標の南方の岩礁が広がる海域に向いて航行していることに気付かず、同岩礁に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
 本船がレーダーやGPSを活用して船位を確認しなかったのは、船長が視界良好で周囲に他船もなく、目視による見張りだけで良いと判断したことによるものと考えられる。
 船長が本件灯浮標の存在に気付かなかったのは、右方にある大磯灯台に意識を集中していたため、周囲の見張りを行っていなかったことによる可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。