
| 報告書番号 | MA2010-5 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2008年12月15日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 護衛艦しらね作業船第六本栄丸衝突 |
| 発生場所 | 神奈川県 横須賀港東北防波堤東灯台から真方位221°1,820m付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 公用船:作業船 |
| 総トン数 | 5000~10000t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年05月28日 |
| 概要 | A船は、艦長A及び航海長Aほか206人が乗り組み、平成20年12月15日08時17分ごろ、相模湾の訓練海域に向け神奈川県横須賀港第1区を出港した。 A船は、08時28~29分ごろ、針路約012°(真方位、以下同じ。)、機関を前進半速とし、速力約9ノット(kn)で北進中、視認していた船首方の遊漁船2隻まで約1,300ヤードのとき、艦長A及び航海長Aは、約320°の方向にA船の前方を右方に進むB船を初認した。 08時29~30分ごろ航海長Aは、船首方の遊漁船を左舷側に見て通過するつもりで変針することとし、面舵5°を取って右回頭を始めた。 このころ艦長Aは、見張員から「B船がA船を視認している」旨の報告を受け、避航船となるB船がA船の進路を避けるだろうと考えたが、避航動作をとらない場合に備えて、その動静に意識を集中させていた。 その後、航海長Aは、B船の方位変化がなかったので、B船に対して注意を喚起するつもりで長音1回の汽笛を吹鳴し、舵角を右10°、次に右15°に取ったが、B船の方位変化がなく衝突の危険を感じたため、引き続き短音による警告信号を2度吹鳴し、その後も短音を吹鳴し続けた。 艦長Aは、B船に避航動作が見られなかったことから、最善の協力動作として、機関停止、両舷後進原速急げ、面舵一杯、続いて両舷後進一杯としたが、08時32分ごろ、A船が約060°に向首したとき、A船の船首錨とB船の操舵室上部とが衝突した。 B船は、船長B及び操船者Bが乗船し、08時25分ごろ、横須賀新港に向け横須賀港第2区を出港した。 横須賀港周辺の航行経験が豊富な操船者Bは、吾妻島北端付近で船長Bと交替し、操舵室左舷側に腰掛けて手動操舵により操船に当たり、船長Bは、操舵室を出て船首甲板上で係船索を巻き直すなどの作業を始めた。 操船者Bは、機関の回転数を毎分約1,200~1,300とし、約7~8knの速力により、横須賀港第3号浮標を船首目標として旋回窓を作動し、操舵室のドア及び窓はすべて閉め、波しぶきと太陽光の海面反射の影響で船首目標を見失わないよう、船首方に意識を集中して東進した。 船長Bは、船首甲板作業に続いて操舵室内の片付けを終え、操舵室右舷側に立って船首方を見ながら操船者Bと雑談を始めたとき、ブウブウという音を聞いた。船長B及び操船者Bは、各自の携帯電話が鳴ったと思って電話器を確認したり、魚群探知機の電源を切るなどしたが音源が分からず、再び音が聞こえたので、船長Bが機関を確認しようと操舵室前方の機関室の扉を開け、操船者Bが機関を中立とした。 その直後、船長B及び操船者Bは、ほぼ同時に右舷至近に迫るA船の船首部及び船首錨を視認し、操船者Bが、前進にかけ左舵一杯としたが、A船と衝突した。 |
| 原因 | 本事故は、横須賀港において、A船が北進中、B船が東進中、A船が、方位変化がない状態でB船が接近してきた際、B船を避航しようとして右回頭を続けて航行し、B船が、A船に気付かずに航行したため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 A船がB船を避航しようとして右回頭を続けて航行したのは、A船が、B船が避航船であることからA船の進路を避けることに期待したことによるものと考えられる。 B船がA船に気付かずに航行したのは、操船者Bが、船首目標を見失わないよう船首方に意識を集中し、右舷方の適切な見張りを行っていなかったことによるものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。