
| 報告書番号 | MA2012-3 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2011年10月29日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | セメント運搬船第二平安丸漁船第六八幡丸衝突 |
| 発生場所 | 福岡県宗像市鐘崎漁港北方沖 鐘崎港西防波堤灯台から真方位346°4.2海里付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 貨物船:漁船 |
| 総トン数 | 500~1600t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2012年03月30日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか5人が乗り組み、空船で福岡県苅田町苅田港を出港して長崎県松浦市松浦港に向かい、平成23年10月29日08時00分ごろ船長Aが単独で船橋当直に就き、福岡県北九州市妙見埼北方の響灘を自動操舵により西進した。 A船は、‘船首部に設置されたセメント荷役用のバケットエレベーターにより、船首方約1,000mまでを見通すことができない死角’(以下「船首死角」という。)が生じていたので、船長Aが、操舵室内を左右に移動しながら見張りを行い、時々、4Mレンジとしたレーダーで見張りを行いながら航行した。 船長Aは、08時20分ごろ鐘崎漁港の北東方3.5M付近にある波津白瀬灯浮標の北方を通過し、針路約264°(真方位、以下同じ。)及び約11.3~11.4ノットの対地速力で航行中、08時25分ごろ、雨が激しく降り出して視程が約0.3Mとなったので、機関室で当直中の一等機関士に対して操舵室で見張りに就くように指示した。また、船長Aは、操舵室の左舷端にあるレーダーの画面に雨の反射による映像によって船舶の映像が識別しづらくなったので、雨からの反射抑制調整(FTC調整)を行ったが、前方に船舶の映像を認めなかった。 船長Aは、08時35分ごろ、雨が小降りになって視界が回復したとき、操舵室内を左右に移動し、船首左右約5°方向にそれぞれ漁船1隻を視認したが、B船を視認することができなかった。 船長Aは、船首方には2隻の漁船しかいないと思い、操舵装置の左後方に立って2隻の漁船の動静を目視により確認しながら同じ針路及び速力で航行中、08時37分ごろ、軽い衝撃を感じたので機関を中立としたとき、A船の左舷側を通過するB船が見えたので、A船とB船とが衝突したことを知った。 一等機関士は、雨が降っていたので、機関室上部の天窓2か所を閉じたのちに操舵室に向かい、衝突直前に見張りに就いた。 B船は、船長B及び甲板員1人(以下「甲板員B」という。)が乗り組み、鐘崎漁港を出港して同漁港北方の漁場に向かい、06時30分ごろ、鐘崎港西防波堤灯台から346°4.2M付近の水深約56mのところで左舷船首から重量約70㎏の錨を入れて錨索を約70~80m出し、黒色球形形象物を掲げて錨泊した。 船長Bは、船首が東南東方に向いたB船の左舷船首部に座り、甲板員Bが右舷船首部に座ってそれぞれ手釣りを行っていたところ、08時を過ぎた頃から雨が降り始めたので雨衣を着用した。 船長Bは、帽子の上から雨衣のフードをかぶっていたことから、周囲が見えづらくなった状態で釣りを続けていたとき、波を切る音を聞いて船首方から接近するA船に気付き、機関を始動して全速力後進としたが、08時37分ごろ、B船が少し後方に下がったとき、B船の左舷船首部とA船の船首部とが衝突した。 A船は、A社及び海上保安庁に通報したのち、事故発生場所付近で錨泊した。 B船は、海上保安庁に118番通報し、僚船に無線で衝突した旨を連絡したのち、自力航行して鐘崎漁港に帰港し、負傷した船長Bが病院に向かった。 |
| 原因 | 本事故は、鐘崎漁港北方沖において、A船が西進中、B船が錨泊して釣り中、船長Aがレーダーを活用して船首死角を補う適切な見張りを行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(第六八幡丸船長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。