JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-3
発生年月日 2010年04月06日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船第18幸洋丸漁船第5共栄丸乗組員死亡
発生場所 北海道根室市花咲港南南東方沖  花咲灯台から真方位157°2,700m付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船:漁船
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年03月30日
概要  A船は、船長、甲板員A及び甲板員Bほか甲板員2人が乗り組み、B船をえい航して花咲港を出港し、花咲港南南東方沖に設置されたコマイ底建網施設(以下「漁業施設」という。)に到着したのち、甲板員A及び甲板員Bが移乗したB船と共に漁業施設の手網部分(以下「手網」という。)の網入れ作業を行った。
 B船は、A船の船尾から繰り出された手網を移動しながら敷設するため、漁業施設の型ロープと呼ばれるボンデンで水面上に浮かせたロープ(以下「型ロープ」という。)に一端を取り付け、他端に土俵を取り付けて海中に投げ入れて張られた仮のしと呼ばれる約300mの移動用ロープ(以下「ロープA」という。)を左舷側に平行にはわせて左舷船尾部の突起物に掛けるとともに、ロープAを船内の手すりの2か所にロープで結び付けて船体に固定した状態で作業を行った。
 B船は、左舷側に投入した手網に取り付けられ、A船から繰り出された「ガンタ」と呼ばれるロープ(以下「ロープB」という。)を引き揚げて滑車を介してロープAに固定した。
 B船は、網入れ作業を終えて漁業施設から離れるため、船体に固定したロープAの固定ロープを解いたところ、北東方からの波を左舷船尾部に受けて浸水し、さらに、左舷船尾部の突起物に掛けたロープAにより海中に引きずられ、左舷船尾部から沈下し、半没状態となった。
 甲板員Aは、B船が沈下し始めた際、左舷船尾部の突起物に掛けたロープAを外すために左舷船尾部に向かおうとしたが、A船にいた甲板員に呼び止められ、その後、平成22年4月6日08時30分ごろ、甲板員Bと共に海中に投げ出され、海中に沈んで姿が見えなくなった。一方、甲板員Bは、A船に自力で泳ぎ着いて救助された。
 船長は、携帯電話で漁業協同組合を通じて海上保安部へ通報を行い、僚船及び海上保安庁の巡視船等により甲板員Aの捜索が開始されたが、甲板員Aは発見されずに行方不明となり、死亡認定の手続きが行われて除籍された。
原因  本事故は、B船が、花咲港南南東方沖においてA船と共に網入れ作業中、ロープAを左舷船尾部の突起物から外さずに船体に固定していたロープを外したため、左舷船尾方からの波を受けて左舷船尾部から浸水した際、ロープAにより海中に引きずられて半没し、乗船していた甲板員Aが落水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。