JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-2
発生年月日 2011年01月24日
事故等種類 沈没
事故等名 漁船第五大黒丸沈没
発生場所 大分県佐伯市二又漁港沖  佐伯市所在の竹ヶ島灯台から真方位198°1.5海里付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年02月24日
概要  本船は、船長ほか4人が乗り組み、5隻で構成するまき網船団の運搬船であり、平成23年1月23日22時30分ごろ佐伯市水ノ子島沖に到着して操業を始め、23日23時ごろ及び24日03時ごろに漁獲したアジを2番魚倉から6番魚倉に活かした状態で入れたのち、二又漁港に向けて帰航した。
 本船は、1番魚倉から6番魚倉を備え、1番魚倉には海水バラストを、2番魚倉から6番魚倉には海水を注水し続けてハッチから海水をあふれさせながら漁獲したアジを活かして入れていた。
 船長は、24日07時ごろ二又漁港沖に設置されたいけすに係船してアジを移す作業(以下「活魚移動」という。)を始め、最初に3番魚倉から、次いで5番、4番及び6番魚倉の順に活魚移動を行い、最後に2番魚倉内のアジを3番魚倉に移動していけすに移す段階になり、両魚倉間の隔壁に設置された扉のボルトを外すために水中ポンプを3番魚倉内に入れ、吐出側ホースをハッチコーミング上から上甲板上に出して魚倉内の海水を排水する作業を始めた。
 本船は、11時30分ごろ3番魚倉の半分程度の海水を排水した頃から少しずつ左舷側に傾きだした。
 船長は、船首楼にある船首倉庫の扉を開けたところ、同倉庫の約三分の一が海水に浸かっているのを認めたので水中ポンプを止めさせた。
 船長は、左舷船首側の上甲板上に海水が溜まっているのを認めた。
 本船は、船体が左舷船首側に傾き、左舷側のブルワークを越えて波が甲板上に流入し、船体傾斜が大きくなって傾きだしてから約15~20分後に左舷側に転覆したのち、平成23年1月24日12時00分ごろ沈没した。
 本船の乗組員は僚船に移乗し、死傷者はいなかった。
 本船は、後日引き揚げられ、解撤処分された。
原因  本事故は、本船が、二又漁港沖において、活魚移動に伴う魚倉内の海水排水作業中、魚倉排水ポンプの船首倉庫船外側配管が撤去され、同倉庫内配管に取り付けられた本件フランジが腐食して外れていたため、上甲板左舷側船首付近に溜まった海水が本件フランジ部から船首倉庫内に入り、船体が左舷船首側へ傾斜したことにより、波がブルワークを越えて流入して傾斜が更に増加して転覆したのち、沈没したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。