JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-1
発生年月日 2011年06月22日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船第三太陽丸転覆
発生場所 北海道森町砂原漁港西北西方沖 砂原港北防波堤灯台から真方位300°2,000m付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年01月27日
概要  本船は、船長ほか甲板員1人が乗り組み、砂原漁港西北西方沖のほたて貝養殖施設において、「ザブトン」と呼称する稚貝を収めた籠(以下「稚貝籠」という。)15個と下端に約200~300gのおもり1個を取り付けた幹綱が約30~40cm間隔で取り付けられたけた綱を小型クレーンにより水面下約6~7mから引き上げ、右舷舷側の船首部及び船尾部にある「けたくり」と呼称する歯車状の係船具に掛け、さらに、船体が前後に移動しないようにけた綱を船体にロープで固縛したのち、稚貝籠の揚収作業を開始した。
 甲板室右舷側の甲板上に立っていた甲板員は、船長が、小型クレーンとは別に備えた船体ほぼ中央部の伸縮ブーム付きクレーン(以下「クレーン」という。)の伸縮ブームの4段を全て繰り出して約8.5mに延ばし、仰角約75°としたクレーンブームの先端から吊り下げたフックにけた綱から外した幹綱10本(約300~600kg)を掛け、クレーンの船首側の甲板室の窓から室内に腕を入れて同室内に備えたレバーによりクレーンを操作して幹縄の下端がほぼブルワーク上縁と同程度になるまで吊り上げ、クレーンブームを左舷側後部方向に振ったのち、稚貝籠を甲板上に降ろす位置決めのため、クレーンブームをわずかに左右に振っていたのを見た。
 甲板員は、船長が稚貝籠を左舷側後部甲板に降ろすのを待っていたが、船首方に僚船2隻のものと思われる灯火が見えたため、「ずいぶん早く帰港するものだ」と思いながら灯火を見ていたところ、02時50分ごろ瞬時に右舷側に転覆した。
 甲板員は、自力で船底にはい上がり、周囲が薄明るくなった03時50分ごろ、付近を通り掛かった漁船に救助された。
 甲板員を救助した漁船は、携帯電話で本船の所属漁業協同組合に事故発生を知らせ、同漁業協同組合は、ダイバー資格を持つ僚船乗組員に救助を依頼するとともに海上保安庁に通報した。
 船長は、転覆状態の本船の船首部付近から発見され、病院に搬送されたが、死亡が確認された。
 船長の直接死因は溺水、直接死因の原因としてくも膜下出血と検案された。
 本船は、クレーン台船により引き上げられ、砂原漁港に陸揚げされた。
原因  本事故は、夜間、本船が、砂原漁港西北西沖のほたて貝養殖施設において稚貝籠の揚収作業中、転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。