JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-11
発生年月日 2010年10月24日
事故等種類 乗揚
事故等名 引船YM-88浚渫船HAITUO 008乗揚
発生場所 宮崎県宮崎市戸崎鼻南岸 戸崎鼻灯台から真方位150°430m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 引船・押船:作業船
総トン数 200~500t未満:5000~10000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年11月25日
概要 A船は、船長ほか9人が乗り組み、無人のB船を引いてA船引船列を構成し、機関回転数毎分約220として九州東岸沖経由で中華人民共和国台州(タイヂョウ)に向かい、豊後水道を通過した頃から風が強くなって波も高くなり、えい航速力が低下した。
 A船のえい航索は、‘A船のメインドラムから巻き出された直径56mm、長さ約350mのワイヤロープ’(以下「本件えい航索」という。)の先端にシャックルを取り付け、同シャックルに直径56mm、長さ約18mのブライダルワイヤロープ2本を接続してB船の両舷ボラードにつないでいた。
 船長は、甲板長と共に平成22年10月23日20時からの船橋当直に就き、22時~23時ごろから東風が風力4よりも強くなったが、同じ機関回転数のまま約1.3~0.8ノット(kn)に低下した速力で左舷正横方向から風を受けながら自動操舵により南進した。
 A船引船列は、強い東風と波浪によって船首が大きく左右に振れ、最大で片舷約25°の横揺れをしながら日向灘を約194~201°(真方位、以下同じ。)の針路で航行した。
 船長は、24日00時からの船橋当直のために昇橋した二等航海士から速力が約6knに上昇しているとの報告を受け、本件えい航索が切断したことに気付いて反転し、B船の捜索に向かった。
 船長は、00時15分ごろ、本件えい航索が切断したことを衛星電話で関係会社に連絡するとともに海上保安庁に通報し、B船の捜索を行っていたところ、レーダーにより漂流しているB船を探知し、01時25分ごろ目視でB船を確認して接近した。
 船長は、08時ごろまでの間に何度もB船への接舷を試みたものの、波高約3~4mの波浪による船体の上下動のために接舷することができず、えい航索を取ることができなかった。
 B船は、風潮流で北西方に圧流され、08時45分ごろ戸崎鼻南岸に乗り揚げた。
原因  本事故は、A船引船列が、風力6の東風と波高約3~4mの波浪を受けて日向灘を南進中、本件えい航索が切断したため、B船が圧流されて戸崎鼻南岸に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。