JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-11
発生年月日 2010年08月13日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 旅客フェリーおおしま衝突(桟橋)
発生場所 愛媛県新居浜市大島漁港 大島港東防波堤灯台から真方位292°310m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 旅客船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年11月25日
概要  本船は、船長及び機関長ほか1人が乗り組み、旅客37人を乗船させ、車両7台を載せ、大島漁港内の旅客船用桟橋(以下「本件桟橋」という。)に着桟するため、船長が操船を行い、3~4ノットの対地速力で本件桟橋に接近した。
 本船は、新居浜市黒島港と大島漁港との間で定期運航され、船首と船尾にプロペラ、舵、ランプウェイを有する双頭船であり、船体中央部の船橋に対面で2系統の主機遠隔操縦装置を備えた操作卓を有し、黒島港に向けて航行する際に使用する側を黒島側操作卓、大島漁港に向けて航行する際に使用する側を大島側操作卓と称していた。
 本船は、前進及び後進クラッチを内蔵した逆転減速機を介してプロペラに動力を伝達するようになっていた。
 本船は、主機及び逆転減速機が、空気式遠隔操縦装置によって制御され、いずれの操作卓においても船首又は船尾の推進軸系の制御が可能であった。船長は、着桟に当たり、大島側操作卓において航行方向側(以下「大島側」という。)のプロペラを前進にかけて減速していた。
 船長は、本件桟橋の手前約45mに達し、後進試験の目的で航行方向の逆側(以下「黒島側」という。)の前進クラッチの嵌入(かんにゅう)操作を行ったところ、同クラッチが作動しないことに気付いた。
 船長は、操縦ハンドルを中立位置に戻し、大島側の後進クラッチの嵌入操作を行ったところ、同クラッチも嵌入しなかった。
 船長は、本件桟橋が目前に迫って衝突が避けられないと思い、桟橋と接触させることによって衝撃を和らげようとしてランプウェイを下ろしたところ、平成22年8月13日07時00分ごろ左舷船首ランプウェイ下部の防舷材が本件桟橋に衝突した。
 本船は、本事故発生の6日前に‘遠隔操縦用空気が漏えいする小さな音を伴ってクラッチの動作が遅延する現象’(以下「前兆」という。)が生じていたが、その後、正常な状態に復帰したことから、点検等により原因の特定を行うことなく運航を続けていた。
原因  本事故は、本船が、大島漁港において着桟作業中、逆転減速機のクラッチが正常に動作しなかったため、本件桟橋に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。