JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-4
発生年月日 2009年01月15日
事故等種類 沈没
事故等名 漁船成栄丸沈没
発生場所 茨城県鹿島港北東方沖11.5海里(M)付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年04月23日
概要  本船は、船長ほか2人が乗り組み、平成21年1月13日深夜に茨城県平潟港を出港し、小型機船底びき網漁に従事後、翌14日13時00分ごろ銚子港魚市場前に着岸し、漁獲物を揚げた。
 甲板員A1は、14時00分ごろ漁獲物収納用のプラスチック製樽を操舵室前にある魚倉(深さ1.4~1.5m)に戻したとき、魚倉内には海水が溜まっていないのを見た。
 本船は、15日03時00分ごろ、搭載した漁具や氷が容易に移動しない状態として船上の開口部を閉鎖し、日頃と同様の喫水で出港した。
船長及び甲板員A1は、本船が銚子港内を航行中、船体の傾きに異状を感じなかった。
 船長は、鹿島港北東方沖約11.5Mの漁場に向け、左前方からの風と波を受けながら6~7ノットの速力で北進した。
 甲板員A1と甲板員A2は、船員室で横になって休息中、波が船底を叩くのが分かったが、いつものことなので休息を続けた。
 船長は、05時50分ごろ、目的の漁場に到着して船首を風波に立て、機関を微速力前進に減速して操業準備のベルを鳴らした。
 甲板員A1と甲板員A2は、操業準備のため甲板上に向かおうとした際に船体の右前方への傾きに気付き、船長に報告した。
 船長は、船体点検を行ったところ、魚倉が7~8分目まで浸水しており、機関室にも浸水があったので、すぐに電動式排水ポンプを魚倉で2台、機関室で2台使用して排水を開始した。
 船長は、徐々に浸水量と右傾斜が増すことから危険を感じ、付近にいた複数の僚船に無線で救助を求め、機関を中立回転とし、排水ポンプなどの電源を入れたままの状態として、06時30分ごろ駆けつけた僚船に甲板員とともに移乗し、その後平潟漁港に搬送された。   
 茨城漁業無線局から連絡を受けた海上保安庁は、巡視艇及び航空機を出動させ、巡視艇が08時05分ごろ到着したところ、08時11分ごろ本船が右舷側に横転し、08時25分ごろ沈没したのを認め、11時00分ごろ本船から漏出した燃料油が長さ約500m、幅約20mとなって浮流したものの、次第に自然消滅するのを確認した。
原因  本事故は、本船が鹿島港北東方沖の漁場に向けて航行中、魚倉等の船内に浸水し、排水ポンプの能力を上回って浸水したため、浮力を失って沈没したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。