JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-10
発生年月日 2011年03月23日
事故等種類 乗揚
事故等名 廃棄物運搬船くいーんえいと油送船大和丸乗揚
発生場所 熊本県三角(みすみ)ノ瀬戸北口の大瀬戸西岸(三角港内) 上天草市所在の三角灯台から真方位120°120m付近
管轄部署 長崎事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船:タンカー
総トン数 200~500t未満:100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年10月28日
概要  A船は、船長Aほか5人が乗り組み、し尿等約800tを積載し、船首約3.85m、船尾約4.60mの喫水で三角港に向かい、平成23年3月23日07時30分ごろ、入港時間の調整のため、三角ノ瀬戸北口の大瀬戸の北方2海里付近で漂泊し、08時30分ごろ三角港に向けて航行を開始した。
 船長Aは、操船を指揮し、二等航海士を手動操舵に、機関長を機関操作にそれぞれ就け、三角灯台を船首目標として半速力前進の約7ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で三角ノ瀬戸北口にある中神(なかがみ)島西側の大瀬戸に向け()()て南進した。
 船長Aは、大瀬戸の北方500m付近において、左舷船首方の中神島東側の小瀬戸越しに三角ノ瀬戸を大瀬戸に向けて航行するB船を初めて視認し、また、大瀬戸付近に漁船が1隻いたので汽笛を吹鳴して微速力前進の約5knに減速し、大瀬戸の西側に少し回り込んだ進路をとるよう指示して大瀬戸に向けて南進した。 
 船長Aは、漁船が中神島寄りに移動したのを認め、A船の速力がB船よりも速そうだったので、B船がA船の大瀬戸通過を待っていてくれるものと思い、汽笛を鳴らしながら大瀬戸に接近した。
 A船は、大瀬戸の入口付近で左舵をとって大瀬戸に沿った進路としながら航行中、船長Aが、左舷船首30°200~300m付近に中神島の南側から出て来たB船を視認したが、左転することができずに全速力後進とし、B船との衝突を回避することはできたものの、08時50分ごろ大瀬戸西岸の岩場に乗り揚げた。
 B船は、船長Bほか2人が乗り組み、船首約0.6m、船尾約2.8mの喫水で08時30分ごろ三角港を出港し、船長Bが、出港操船に続いて単独の船橋当直に当たり、手動操舵に就いて半速力前進の()()約8knの速力で三角ノ瀬戸を大瀬戸に向けて航行した。
 船長Bは、中神島の西端付近に向けて北西進中、大瀬戸の中央に漁船1隻と三角灯台の沖に漁船7~8隻を視認したので、大瀬戸を北進して漁船の北方を航行することにし、同漁船に注意しながら航行した。
 船長Bは、大瀬戸付近にいた漁船の動向に注意を向けて北西進中、中神島の南西方に差し掛かったとき、右舷船首250m付近の大瀬戸の中央付近にA船を初めて視認したので、直ちに機関を極微速力前進とし、A船の船尾方を通過するつもりで中神島に寄せて航行した。
 船長Bは、A船から約50m隔てて船尾方を通過することができたものの、A船が乗り揚げたことを知り、大瀬戸北方で漂泊してA船等と連絡をとった。
 A船は、09時10分ごろ自力で離礁し、損傷状況などの確認のため、三角港内の桟橋に着桟した。
原因  本事故は、A船が、三角ノ瀬戸北口の大瀬戸に向けて南進中、船長Aが、大瀬戸に向けて航行中のB船を視認した際、A船の速力がB船よりも速そうだったので、B船がA船の大瀬戸通過を待っていてくれるものと思い込み、減速して同瀬戸に向けて航行したため、大瀬戸の最狭部付近でB船と出会い、転舵することができずに大瀬戸西岸の岩場に向けて航行し、同岩場に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。