
| 報告書番号 | MA2011-10 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2010年05月29日 |
| 事故等種類 | 転覆 |
| 事故等名 | ミニボート(船名なし)転覆 |
| 発生場所 | 長崎県川棚(かわたな)町川棚港(大村湾北部) 川棚町所在の大崎三角点から真方位062°2.4海里付近 |
| 管轄部署 | 長崎事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | プレジャーボート |
| 総トン数 | その他 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2011年10月28日 |
| 概要 | ミニボート(船名なし)(以下「本件ミニボート」という。)は、船舶所有者である操縦者、同乗者A及び同乗者Bが乗船し、操縦者が、船外機を操縦して川棚港内の船だまりを発航し、時速約5㎞の速力で約600m離れた川棚港東防波堤(以下「東防波堤」という。)に向かい、平成22年5月29日18時05分ごろ東防波堤北東端付近の内側にある階段のところに着き、本件ミニボートを係留して3人が東防波堤で釣りを行った。 3人は、夜釣りをする予定であったが、北寄りの風が強くなって東防波堤の内側も波立ってきたことから、釣りをやめて暗くなる前に帰航することとした。 操縦者は、発進する前に本件ミニボートを東防波堤から離す必要があるので、同乗者A、同乗者Bの順に先に乗船させて同乗者Aに本件ミニボートを操縦するよう指示し、本件ミニボートを東防波堤から離して船首部から乗り込んだ。 本件ミニボートは、操縦者が船首部、同乗者Aが船尾部、同乗者Bが中央部でそれぞれ腰を掛け、操縦者が同乗者Aに指示して操縦を指揮し、同乗者Aが船外機の操作を行い、19時23分ごろ、東防波堤の東端付近から発進して船だまりに向けて帰途についた。 操縦者は、東防波堤に当たった波が反射して波高が約20~30cmになっているのを認め、このような状態で航行するのは初めての経験であったので、同乗者Aに低速力で走るように指示し、時速約1~2㎞の速力で北進した。 本件ミニボートは、船首方から風と波を受けて北進中、波しぶきがかかってボート内に海水が溜まる状況となり、19時25分ごろ、東防波堤の発進場所から約50m離れたところで左舷側から波を受けて海水が打ち込み、数秒で左舷側に転覆して3人が海中に投げ出された。 3人は、携帯電話が海水に濡れて使えなくなり救助を要請できなくなったので、転覆した本件ミニボートにつかまった状態で陸岸に向けて泳ぎ出したが、風波を受けて前に進むことができず、風と波に任せて東防波堤に戻ることにした。 本件ミニボートは、発進場所の近くまで流され、東防波堤まで約5~10mになったとき、付近に設置されていた養殖施設のロープが船外機に絡んで動かなくなった。 操縦者は、何度か潜ってロープを外す作業をしていたとき、同乗者Bが東防波堤に向かって泳ぎ出し、同乗者Aが大声で止めようとしたが、間もなく同乗者Bが見えなくなった。 本件ミニボートは、絡んでいたロープを外したことで西方に流され始め、操縦者及び同乗者Aが、本件ミニボートにつかまって東防波堤沿いに約140m流され、東防波堤の中央部付近に設けられた階段付近で本件ミニボートを足場にして東防波堤に上がり、付近で操業中の漁船に救助された。 同乗者Bは、翌朝、長崎県警察アクアラング隊の捜索により発見され、溺死と検案された。 |
| 原因 | 本事故は、日没直後、風力4の北北西風が吹き、波高が約20~30cmとなった状況下、本件ミニボートが、東防波堤から川棚港内の発航場所に向けて北進中、左舷側から横波を受けて波が打ち込んだため、浸水して転覆したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(同乗者) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。