JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-10
発生年月日 2011年04月20日
事故等種類 浸水
事故等名 漁船大福丸浸水
発生場所 長崎県対馬市神埼(こうさき)南南東方沖 神埼灯台から真方位165°14.0海里(M)付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年10月28日
概要  本船は、船長ほか9人が乗り組み、長崎県壱岐市郷ノ浦港を出港して同港西方約23Mのしいら漬(づけ)漁の漁場に向かい、船長が、単独で船橋当直に当たり、約8~9ノットの対地速力で自動操舵により西進した。
 本船は、前部甲板に6個の魚倉が縦列に配置されていずれも蓋で閉鎖されており、魚倉の両側の通路などにしいら漬漁の漁場に設置する砂袋、竹などの漁具が積み込まれていた。
 本船は、風速約12~13m/sの北東風が吹く状況下、南東方向からの波高約2~3mのうねりを左舷後方から受けながら西進中、平成23年4月20日04時50分ごろ、神埼南南東方沖に差し掛かった頃、更に大きなうねりを受けて船体が大きく横揺れした際、左舷船首部に積み上げていた砂袋約20~30袋のうち約15袋が崩れて右舷側に移動した。
 船長は、砂袋の移動によって船体が右舷側に傾斜し、海水が流入して傾斜が戻らなくなったので、操舵室で寝ていた漁ろう長を起こして2人で移動した砂袋を左舷側に戻そうとしたが、更に海水が流入して右舷側への傾斜が増大した。
 船長は、右舷側のブルワークが海面に接する状態となり、転覆するおそれが生じたので、船室で寝ていた乗組員を起こし、救命胴衣を着用して甲板上に出るように指示した。
 本船は、05時02分ごろ、神埼灯台から真方位165°14.0M付近において船室に浸水し、船長が、無線により海上保安庁及び僚船に救助を要請した。
 本船は、機関室及び操舵室にも浸水して右舷側に約40~50°傾斜し、左舷側の一部を海面上に出してほぼ横倒しの状態となったので、乗組員は、左舷側の外板上で救助を待った。
 乗組員は、06時00分ごろ来援した僚船に移乗し、郷ノ浦港に帰港した。
 本船は、横倒し状態でタグボートにえい航され、郷ノ浦港に帰港した。
原因  本事故は、夜間、本船が、神埼南南東方沖を左舷後方から波高約2~3mのうねりを受けながら西進中、船長が左舷船首部に積み上げていた砂袋を固定していなかったため、うねりを受けて船体が横揺れした際、同砂袋が右舷側に移動して船体が右舷側に傾斜し、甲板上に海水が流入して横倒しの状態となり、船内に浸水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。