
| 報告書番号 | MA2011-9 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2011年01月24日 |
| 事故等種類 | 転覆 |
| 事故等名 | 砂利石材運搬船晃昇丸作業船こうしょう転覆 |
| 発生場所 | 関門港六連(むつれ)島区の山口県下関市六連島北東方沖 六連島灯台から真方位066°1.5海里付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:作業船 |
| 総トン数 | 500~1600t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2011年09月30日 |
| 概要 | A船は、船長、二等航海士ほか3人が乗り組み、六連島北東方の下関港沖合人工島埋立て予定地(以下「人工島予定地」という。)での捨石作業を終了して出港準備作業に掛かり、船長が、左舷後方(1番)、左舷前方(2番)、右舷前方(3番)及び右舷後方(4番)に取っていた係船索をこの順で外す指示をして主機を始動させたのち、機関長を船尾係船ウインチに、一等機関士を船首係船ウインチに配置し、二等航海士及び三等航海士をB船に移乗させた。 船長は、A船船橋の操舵スタンド前に立って繰船し、強い西寄りの風を右舷側から受けていたので、船体が東側陸岸に圧流されないよう注意していた。 二等航海士は、B船を操縦して1番から3番の係船索を取っていたブイへと順次移動し、三等航海士が船首で係船索とブイとを連結していたシャックルの取外しを行った。 船長は、機関長に約220m繰り出していた4番の係船索(以下「本件係船索」という。)の巻上げを指示し、バウスラスタを使用して船首を風上(西北西方)に向けるよう右回頭操船を開始した。 船長は、船首が南西方を向いていた頃、B船がA船船首方を左から右に回って3番の係船索を取っていたブイから本件係船索を取っていた4番ブイ方向のA船右後方に移動し、右舷側に出たのを視認した。 B船は、緩んでいた本件係船索をB船右舷船首のたつに掛けて滑らせながら4番ブイに近づき、本件係船索のシャックル連結部がガンネル(舷縁)を越えて船内に入ったので、シャックルを外そうとした。 船長は、右舷船尾が本件係船索を取っていたブイまで約30mの距離に近づいた頃、B船がA船の後方死角に入って見えなくなったが、船首を風上に向ける操船に注意を向けていたので、船橋内を移動して本件係船索及びB船の作業状況を目視で確認せずに舵を右約50°に取り、機関を約10秒間前進微速にかけて船尾を左方に大きく振る操船を行った。 船長は、本件係船索が張ってきたことから、機関長に同索を緩める指示をし、機関長が緩めようとしたが、同索が更に強く張る状況となった。 B船は、本件係船索が緊張してきたので、三等航海士が同索を右舷船首のたつから外そうとしたが外れず、本件係船索により右舷船首ガンネルを下方に押え込まれて右舷側から浸水し、17時00分ごろ転覆した。 船長は、海面に投げ出されたB船の2人が、転覆したB船の船底に這い上がったので作業現場の警戒船に救助を要請し、同警戒船が2人を救助してB船をA船までえい航した。 B船は、A船のクレーンでA船の船倉内に揚収された。 |
| 原因 | 本事故は、A船が、六連島北東方沖の人工島予定地において、B船を使用して本件係船索をブイから外す作業中、船長が、A船の船首を風上に向ける操船に注意を向け、本件係船索及びB船の作業の進捗状況を確認していなかったため、A船が船尾を左方に振った際、本件係船索が緊張し、B船が右舷船首ガンネルに掛けていた本件係船索によって下方に押され、B船が浸水して転覆したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。